〜ENo.1195宛てのメッセから繋がってます〜

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　嫌い、とか、言ってしまった。
　どうしよう。絶対に、言い過ぎだ。
　それに、その言葉は——そっくりそのまま、自分に跳ね返る。

　今でも、一気に参加するのは他の人の方が良かったんじゃないか、と思う。
　長老様の意図は全くわからない。
　私一人が行っても、事態はあまり変わらないだろう。それはきっと、森の他の人でも変わらない。
　しかしそれでも、森を脅かす大事態だ。私で良いとは、思えない。

　森でも、一人前じゃなかったのに。
　ウルヘアたちの力を、しっかり引き出せていないのに。
　帰りたい、って偶に思っちゃうのに。

　私で、良いの？　良かったの？

　私は、こんな風に考える私が、嫌いだ。
　決意も覚悟も、してきたつもりなのに。
　大嫌いだ。

「……ああ、もう、ミハウのばか」
　八つ当たりだということくらいは、分かっている。
　どこか弱気に笑うミハウに、自分を重ねて。
　でも、彼だって、彼の現状に悩んでいるからこそ、ああ言ったのだ。
　きっと自分を責める理由は、他にもあるのだろう、と思う。
　……それを一方的に、私は。
　私は膝に顔を埋めた。
「意気地なし、臆病者、大っ嫌い」
　八つ当たりで、全部、私のことでもある。分かっていても、止まらない。
「……ミハウのばか」
　駄目だ、ちょっと泣けてきた。

　そもそもの話だ。
　彼と自分は出会わない方が良かったのではないか、とすら思う。
　最初に彼と会ってから今まで、雰囲気が良かったとは言えない。
　と言うより、雰囲気が良かったことなんて無かった。悪い、と言うのはさすがに言い過ぎだけれど、良好な仲では決してなかった。
　しかもさっき、私が決定的に関係を悪化させた。

　次の目的地に進むまで、まだちょっとは時間がある。
　彼と私は、どこから間違えたのか。
　少し、思い出してみようと思う。

何度か名前をつぶやき確認している様子だったが、剣士についての質問に答えようと口を開く

考えるように二つほど挙げたが、それ以上が続かないようで

うろたえながら言って

そう結びました

とそこまでいってから、小言を。申し訳ありません、と頭を下げました

御人好しと云う単語にくすりと笑って返す。

あくまで一個人の乾燥に過ぎない事は言うまでも無い。ロマンティックだとか何とかは云わないが。

一揆参加者のネクターやら、そもそも自分のネクターを元に新王を放っておいて栽培する事すら可能かもしれないが、至らない理由も……。

それでも正直に云ったのは、少し足りとでも信用に値すると思ったからか、否か。
指を一本立てて内緒ですよ、と腰を低くしてそう言った。

どうも面倒臭い頭をしているらしい

もう9割以上が勢いだった。

どうも、随分とバイオレンスな赤ずきんを読んでしまったらしい。

この世界の住人だろう彼女の言葉は正しいのだろう。
そうだとして、生命力云々についてはルカ自身に確認していない。
イレギュラーかどうか、実際のところは、訊いてみなければ分からないが。

思案顔の後、彼女から持ち掛けられた話については、

彼女の申し出を断る理由は無いし、何より、心許無さは少なからずあったから。
軽く頷いた後、確認するように、そう言って返した。

動物の類と心を通わすことが出来るとか、そういったものだろうか、と考える。
否定する気は無いにせよ、彼女の言葉を真っ直ぐ受け取ることはしなかった。
彼女のエンブリオの鋭い眼差しから、すい、と目を逸らして。

なんだか異様に警戒されてしまっている。
エンブリオからはやたら威嚇されるし。

眼光するどい鷲のエンブリオ。
さっきからずっとこちらを睨んでいる。
その名前はウルヘアというそうだ。

鋭さを増した彼女の言葉に、ただ、ただ、驚き。
返す言葉など、今のミハウにありはしない。
色んな思いが渦を巻いて、そのどれもが、一欠けらも形にならなかった。

——去り行く背中に返せたのは、一言きり。
それが、精一杯だった。

数歳ほど年上に見える青年が、キラキラ瞳を輝かせながら目の前に立ち、シルフを覗き込む。

ふと、突然言葉を切ったあと、興味深そうな物を見る目であなたに視線を移す。