そこはなんてことの無い滝の裏側のひっそりとした洞窟である。

　彼女が言うように、確かに大の男が通れるぐらいの深い深い穴が空いている。

　ま、あの場では使い魔って言ったほうがわかりやすかったろう？っと付け加えて。

（５分）




（１０分）




（１５分）

　耐え切れずマキリが叫んだ瞬間・・・
　その穴からでてきた者にマキリは体当たりされ下敷きになる。

　そこには齢１５ほどであろう少女が大きな荷物を抱えてマキリを押し倒してる。
　髪はくすんだ茶色、虎柄とでも言うべきか橙にも近い髪色に２つで結んだ髪。
　背丈は高くなく、小柄な印象だ。左右で少しだけ瞳の色が違うのが特徴らしい特徴か。

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　その後何度もマキリに謝り倒したロリカの荷物はえらい多く
　結局３人で持ってやっとの感じであった。このまま一人で山を下るのは流石に危険過ぎる。

　旅に慣れていないのはわかるが・・そこまで・・・と思いかけてらすぬこはハッとする。


　そう、そこまでなのだ。彼女にとってはこれが初めての村の外の景色であり世界であり
　何から何まで初めてばかりなのだ。２５年前の自分がそうであったように。

　
　なるほど・・見守る側はこうした気持ちであったのだな・・と考えたりしながら
　タンポポ荘に着いた頃には完全にお昼時を逃していたようだ。

　空いている食堂でさくっと食べ、部屋に戻る。






　そして、荷物の封を解く・・・。

　マキリが驚くのも無理は無い。それは一見バラバラ死体のようで。
　四肢も一人分ではなく二、三人分ぐらいの手足は転がっていただろう。

　慌てるマキリにまず最も大事な事を説明する。

　人形・・？と不思議そうな顔をすると、ロリカずいっと前に乗り出し詳しく語りだす。

　と、得意気に話終えた、つもりだが。マキリはイマイチ把握しきれていない。

　・・・・ダメだ。全然噛み合わない。

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　わかるような、わからないような・・・そんな表情のマキリを余所目に話を続ける。

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　ロリカが仲間に加わった。

　宙吊りのまま、ぷらーんぷらーんと揺られながら、

指差された店を見て、わあと声をあげる。
こういう場所に訪れるのは初めてだったのだろう。

笑っていたらねこじゃらしが砕け散った。
まったく知覚のできない破壊。
らすぬこの笑顔。

隼人は即座に悟った。
彼女はこういいたいのだ。
「マタタビを出さなければ、次は貴様がこうなる番だ」
と。

（練習試合がはじまる少し前、あなたへと近寄る対戦相手が１人—）

(喋りたいだけ喋ると、元の位置に戻っていきました—）

表情を変えず、鳩尾を抑えるマキリさんの側で、身体を屈めて。
反省してる様子も、心配する素振りもない酷さである。