生命の始まりはどこだろう？ 生命の終わりはどこだろう？ 廻り続ける意識の中で私だけがそこにとどまっている。 曰く、生物は無生物から湧くように生まれてきたと聞いたことがある。 ならその生物はなんで生きようと思ったのだろう？ 手や足が欲しかったから？ 他のモノを蹂躙したかったから？ 無生物といえど仲間を捨てて、なぜ自分は生きようと思ったのだろう？ …きっと私と同じだと思う。 顔もわからぬ、知ってる誰かにただ会いに行きたかっただけ。 だけど私といえばただ一人きりで漂っている。 そこに存在するし、存在していないとも言える。 目に見えるものが全てではないことはわかっているけれど。 きっと今私が目の前で拳を握ればそこに漂う幾億もの存在を握りつぶせるだろうけど。 だがそれすらも私には許されていない。 私はただ彷徨う様にそこにいる。 後に『死海』と呼ばれるこの海で己の鼓動を響かせている。 いつからこうしていたのだろう？ ある日のことを思い出す。 王はとても素晴らしい力の持ち主だ。 この海が悪化する時があれば貴方はその歴史を瞬く間に修正する。 してしまうだけの力がある。 そんな貴方がなぜ死んでしまったのか私には知る由もない。 死んだ貴方を探しに行くことすらできない。 着々と色を失ってゆくこの海と共に貴方がいないという事実を感じているだけ。 だけどこれだけはいつも思ってる。 あぁ、私は貴方の元に生まれてきて本当に良かった。 いずれまた出会えるその瞬間をいつまでも待ち続けよう。 それがはるか先でも 来世でも 何世紀も後の話だったとしても… また、貴方に会いたいから 『感謝の愛と、消えぬ想いを』 　　　　　　▼

「ぞぇ～ぞぇ」

海岸の近く、草の陰から顔を覗かせる。 きょろきょろと見回してからガサガサと音を立ててでてくる一匹ともう一匹。 草むらから出てくる同じ姿の生物が二匹。

「ぞ～ぇぞ！　ぞ～ぇぞ！」

一匹がもう一匹を引きずっている。 …引きずられている一匹の背中には亀裂が入っていた。 そしてもう一匹は一回り体が大きい。 そう、脱皮である。 脱皮を行い全長50cm弱になったその生物が自分の抜け殻を引っ張っている。 やがて人気のない雑木林の奥までそれをひっぱると適当に窪んでいる地形に放り投げた。

「ぞーぇっぞ！」

「ぞーぇっぞ！！」

バタバタと右へ左へ飛びまわる。 体のあちこちを羽で触れたり嘴でつついたり、動きを確かめているようだ。

「ぞぇ～♪」

しばらく体を動かしていたがやがて満足したようだ。 明るい鳴き声を上げ、抜け殻をその場に残し飛んでいった。 つづく

ぞぇあはアイテムNo.4 ナマコ を使用した。

精神が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

ぞぇあは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。