ENo.1118 エシャロット=グレイス

エピソード１３　前から言いたかった

フリストの街
ここ最近は、この街付近で戦闘を積み重ねて経験を積む毎日である。
戦いが終われば街に戻り、訓練に近い戦闘を繰り広げていた。
今日も、街は静まり返っている…。

「えはははははははっ♪」

「わーい♪わーい♪」（ごおー

ごろつきが集まっていそうなボロい酒場で、どんちゃん騒ぎしている妖精とエルフの幼女…。
今日は一段と騒がしい。というよりは、エシャロットが街にくるとだいたい騒がしくなる。
エシャロットはいつもどおり、酒を飲んだくれていた。

「お、おい…すこしさわぎすぎじゃないか…？」

「酒場で騒いで何が悪いんですの〜〜♪」

それはごもっともなのだが、アンジニティの酒場はとてもじゃないが騒げるような雰囲気じゃない。

「あうう…えしゃろっとさん、のみすぎですよ…」

「このみずうまいのだーー！！」

「コヨちゃんも結構いける口ですの〜♪じゃんじゃん飲むですの〜♪」

「エシャロットと、コヨートルは、よくそんなもののめるな…ひびなにはむりだ…」

「んも〜、めすいぬはめすいぬな上にお子様なんですの〜？そんなんじゃ立派な大人になれないですの〜♪」

「そんなののめなくてもおとなに…ってそもそもめすいぬはかんけいなーい！！？」

「旨し、美味し…♪」

「エペたんも絶好調〜…って、あたしのクワは食べちゃダメ〜って何度もいってるですの〜〜〜！！」

そういながらエペの身体の至るところにデコピンをして追い払う。

「あっ、あっ、もっとぶって…♪」

「んもー、エペちゃんはとんでもないドMですの、こういうのも悪くないけど〜」

「ドM〜？」

イグニが首をかしげてわからない言葉を聞いてくる。

「きっとこのメンツはドMしかいないですの、つまり、誰かが、Sになるしかないですの！！」

「ま、またおまえはそういうことをどうどうと…」

「私がSになってみんなみ〜んなエロスになぁ〜れですの〜♪イグニちゃんもドMに仕立て上げるですの〜♪えはははは〜〜っ♪」

「わー♪よくわかんないけどドMになってみる〜♪」（ドジュウッ

「ほわああああああっ！！！？これドMじゃないですのお！！？ドSすぎるですのおおおおお！！！？」

いつものように燃えるエシャロット。もはや恒例となっていた。

「…もはやつっこむきにもならない…」

「猥談に突っ込むとかいやらしいですの。一体何に突っ込む気ですの〜？めすいぬ〜♪」

「おまえはどんだけもうそうゆたかなんだ！！？」

「あはぁ…ひびなちゃんのツッコミ、たまらんですの…♪」

「どえむだーー！！？」

もしこの場に、ひびながいなかったらきっとボケばかりが続いて終わりが見えないのだろう…。
考えるだけでも恐ろしいことである…。

・・・

・・・

・・・

「あー、そうですの〜、前から〜みんなに言いたいことあったんですの〜〜」

「どうした、というかだいじょうぶか？べろんべろんじゃないか…」

「や、やっぱりのみすぎですよう…」

「もういっぱいのみたいのだー♪」

「えしゃー！どうしたのー？」

「てつー、鉄、たべたいー」

「君たちひらがな使いすぎなんですのーーーー！！！！」

「メタい！？」

…前から思っていたことだが、このメンバーのひらがな率は、やばい。
こうして、６キャラ並べてみるとまさにそれがわかる…。
ひらがなが多すぎて逆に読みにくいのである…。

「おかげで全員揃って出しにくいんですの〜〜！！なんでこんなにひらがなばっかりなんですの〜〜〜！！！？」

「そんなこといわれてもわからんのだ！」

「んー？よくわかんないー」

「あ〜、イグニちゃんとコヨちゃんはまぁ許すですの」

コヨートルとイグニは、生まれたての妖精ということもあり、幼さを演出することからひらがなを多用することは頷ける。

「次！トトちゃん！トトちゃんなんでひらがななんですの！？」

「あ、あうう…その…おべんきょーとか…したことなくて…」

「だったら今からでもお勉強するですの！漢字くらいなら教えられるから！教えられるから！！」

「え、えっと、その…」

トトはおもむろに手を差し出す。

「わー、肉球ぷにぷにですの〜」（ぷにぷに

「ひぅん！？そ、そうじゃなくて…」

「ん〜？」

…この手、ペンが…持てない。

「なるほど、これじゃ字書けない、致命傷ですの…」

「…はい」

変な方向で納得したエシャロットであった…。

「ひびなちゃん！ひびなちゃんはなんでですの！１８歳なら充分漢字使えていいし話せてもいいですの〜〜！！なんでですの〜〜！！」

「そ、そうはいうが…しかたないだろう？」

「仕方ないってどういうことですの！」

「ひらがなのほうが、かわいいらしいんだ…」

「…あー…あー、なんとなく、わからない気はせんでもないですの…」

「そういう…『せってい』なんだ…」

・・・

・・・

・・・

「仕方ないですの」

「仕方ないね」

「しかたないんだ…」

「しかたないー！」

「しかたないね…」

「しかたないのだ！」

ああ…今日も、夜が明ける…。

続く…。

おまけ

「ボク、漢字使う、褒めて、誉めて♪」

「エペちゃんは別の意味で個性強すぎて登場させにくいですの」

「」