角付きのエンブリオどもをやっと封印出来た。
いやまあ、ユニコーンとシツジのままの姿でうろつかせておいても良いのだが、
一番初めに契約したデビルが不公平だ不公平だとうるさいのである。

しまいには抗議の意味で勝手に居所を変えるので、栞に封じている都合上、面倒でたまらない。
（なぜそんな動けるか謎だ。根性で頑張ったらしい。）

自分が不幸なら他人も不幸であるべきだなどとは、まったく悪魔である。


そもそも封印が遅れた理由は、段々とエンブリオを憑かせておく私物が足りなくなってきたからだ。
荷物の中を散々探して使えそうなものを選ぶハメになった。

それでもなんんとかなったのは……うむ。ゴミっぽくてもなんでも取っとくものである。

整理整頓の魔法は使えないのであった。
シツジ。やっといてくれないだろうか。無理？

▼カリガは高笑いをし始めた......

▼おずおずと手を差し出した

（そして最後の思い掛けないオマケに、左右色違いの瞳が一瞬驚きに染まってから、楽しそうに輝いた）

（言葉のこの体格で、にちょっと引っ掛かったらしく）

がくり、と肩を落とす

満面の笑みで、エステルは宣言した。
……宝石と結婚しそうな勢いである。

嫌な様子が見られないのなら、あやすように、
痛みを与えない程度の力の加減を、伺いながら指を操る。
会話の間の手遊びに。

考えてはいても、実際の仕事には戻れていないだけに、
見識あるジャックの言葉に興味深げに耳傾ける。
指先に走るこそばゆさに小さく笑いつつ、

レティはジャックの小さな体にそっと手を置き
ゆっくりと毛並みに沿って背中を撫で始めた

レティはジャックの綺麗な毛並みを愛おしそうに撫でている