ゼクルヴさんに頼んでブレーサーを作ってもらいました。
弓の弦が引っかからないようにするもの、なんですよ。

こっちだと、手のほうを覆わないから作業がしやすくて助かります。

ちょっとは信用できるみたいですし、この子の整備を任せても……
でも、知らない人から見たらオーパーツの塊にも見えますよね。

カマかけて、上手くいけば……って考えておきましょう。

姉さん以外に整備してもらうのは初めてですし、何か起きたときの対策も考えておかないと。
考えることが多すぎて、あたし一人じゃいっぱいいっぱいになっちゃいます。

もっと、信用できる人を増やさないといけませんね。
でも、そんな人はどこにいるんでしょうか。

今まで話した人の中で信用できそうなのはあの二人……かな？

うん、アレもあるし、手伝ってもらいましょう。
二人とも騙しやすそうですし。

冗談ですよ、ちゃんとしっかりお願いしないといけませんね。
何をしたらお返しできるか、ちゃんと考えましょう。

そういって、ニコニコと頭の弱い笑みをまた浮かべています。悲壮感も何もその表情にはありません。

そうって、あなたの手を取ろうとした少女を見て、茂みのほうからすばやく顔色の悪い少女が現れました。少女の手を叩き落とし、不機嫌そうな表情を浮かべています。

不健康そうな顔色の少女はあなたに向き直り、頭を下げました。
性根なのか、不機嫌そうな声音で少女は喋り始めます。

顔色の悪い少女はあなたに悪意がないのか値踏みするように訝しげな視線を送っています。警戒している福莉と名乗った少女の様子を憮然としてセイレーン人形の少女は見つめています。

そこはミルフィーユは誇りに思っているのだろう、
自信満々に胸をそらした。

そう言いながら、隣にいたシロは、背負っていた大きな荷物をおろして
色んな変わった道具やらなにやらを鞄から取り出して並べた。

はじめて目の当たりにする「機械」に、
シロは興味津々といった様子でじろじろと見入っている。

どうやらインディストラへの観光希望者と捉えたらしい。
タブレットにいくつか旅行代理店のサイトを開いて、いくつかメルンテーゼ⇔インディストラ間の移動プランを見積もってみせた。
……が、いかんせん高い。なにせインディストラ側から旅客機をチャーターしてこちらまで送り、出迎えることになるのだ。
個人向けのプランになると結構な値段になるのだろう。

ガールズトークに火が着いた。目を輝かせるとパンフレットを取り出して彼女のお気に入りのブランド商品を色々と薦めてきている。
香水だけではなく、化粧水や乳液、ファンデーションなどひと通り揃っている。

そう言って、いくつか適当に香水を始めとして化粧品を見繕っているようだ。
というか商売人としてその試供品の渡し方はどうなのだろうか。