「一揆生活　■■日目」


　砂地へは初めて訪れたが、大分暑いな……。俺としてはちょうどいい気候ではあるがどうにも他の連中にとってはそうではないらしい。所々つらそうな表情を見せることもあるようで少し気になる。現に紅月は早々にダウンしていたしな。アイツは本当にサラマンダーか……？まぁ、慣れれば元気になるだろう。もしかしたらこの世界のサラマンダーはそういう者なのかもしれん。難しい所だな。
　
　砂地にて良いモノが拾える、との話で次はもう一人のPT達もこちらに来ているらしい。俺達も継続して拾うため平原から戻ってきたネロも合流し継続し砂地の探索を続けることに決まった。
　
　ただ、噂だが次は「トキサメ」という門番が立ちふさがる、らしい。興味はあるが闘技大会も控えている今もう少し経験を積みたいところだ、どうにかならないか……と悩みとりあえず知り合いに片っ端から連絡を取ってみるとしたところ、フーキと連絡が付いた。話じゃあのしまむら女——もとい、チハヤと共にトキサメを倒すために砂地へ訪れていたらしい。何という僥倖か、そのまま俺はトキサメを顔パスでスルーしつつ砂地の奥へ進むために連れて行ってもらう為に道を教えてくれないかと頼んだところ俺に武器を作ってくれるなら、と契約が結べた。
　地下牢とやらの道はまたの機会になってしまうが、大分楽が出来たな。さて、明日は探索の続きだ。連れてきてもらっているのもある、早めに寝て明日に備えるとしよう。

　少年はこほん、と一つ咳払いをすると、頬を掻きながらばつの悪そうな顔を見せた。

武器を褒められた、文は上機嫌である

グレンダの名前に強く反応したアズマに、チハヤが不思議そうな声をあげる。

本当に遠慮も容赦もなくズケズケと物を言う。

こっちは装備の調達という改善点も見えている、次は負ける要素はない──

そうチハヤに伝えると、まるで「ニヤリ」と言う擬音が目に見えるかのような声をあげる。

そう言ってタゴサクはふと漏らす、早くフーキ戻ってこんかのぅと
アズマがそれに反応するより早く通信は切れたようだ

青年の元に、とてとてとファイが近寄ってくる。

ファイの耳元に、ようせいが囁く。