命、人生、魂。
それら全てを運ばせてこその貴族だ、と言う訳ですね。

——よろしい。では、私も少しだけ。運命を傾けてみるとしましょう。

そう言うと、突如として自身の腕を千切る。
華が咲くように噴き出す鮮血。

ルビーのように朱いその血はミラルカと名乗っていた化物を包み込み、次の瞬間——

「ねぇ、レーネフィアさん。」

——闇のように深く昏い髪色を、ライラックに染め上げた。

「僕らって、『誰』なのでしょう。
求めるものは貴族・或いは吸血鬼としての有り様だけ。」

「これじゃあ。まるで——人形のようじゃあないですか。」

じゃあもっと頼りましょっか。はい、これ付加よろしく。

そうだねえ、話を聞いていると、似て非なる存在って感じがするね。

た、魂を吸収してるの？
血を通じて魂を取り入れるのか…。
生命的なものではなく、精神的なものということかな？

美しくない？というと、前にいってた、高貴な者の義務からするとダメなわけだね。
仮にだよ、君が王だとしたら、どう進めたかな？

立派な目的だと思いますよ。

……ただまあ、具体的な中身が気にならないと言えば嘘になりますけど。

まぁ、例によってのお約束だが、
いままでの戦闘での様々な場所で入手したものをまとめたものが
ここに本にしてあってな。

昨今は宝石なども手に入るからそろそろ眼鏡に適ったもの
が仕立てあがるだろう。
問題は絹とかの糸系でいい物が思いつかないから
通常の絹を金色のドロドロ辺りで加工するとかあるだろう。

金銀は上手く加工すると糸のようなものにもなるんだよね。
まぁ、何かに混ぜて使う方がいい。たとえば、金糸と綿生地を
合わせて使うとかね。

それがお前の義務ならお前の幸せはなんなんだろうな

なんどでも立ち上がり幸せを目指すさ

好きなものを勝って手に入れるためにな

「不死にして不滅な無機の王。化物という概念」

一体、どんな味がするのでしょう。

…………。

紅い目が、光る。

——“死よ、驕る勿れ。
　　人は言う。
　　汝は強く、恐ろしい——否、そんなことはありはしない。”

“汝が倒したと考える者はしかし、
　　決して死にはしない。
　　愚かな死よ　汝に私は殺せないのだ。”

ま、この程度の数なら何とでもなるでしょう？

不死者の王だかなんだか知りませんが、ご主人様には勝てませんよ！

相手の力も分からないのに、呑気なことだね。

ゆっ

・・・ァ・・・・・タ・・・ミス・・・・・ウィォ・・・・・・