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世界を渡るための機械…世間で言う所のワープ装置を作るのは簡単である。
それを実現する為の理論も、それに必要な機械の設計図も頭にインプット
されているし、数々のマシンを自作してきたエルにはそれを一人で作る腕も
ある。少し無理をしないと間に合わないが、実にシンプルかつイージーだ。

作業開始4日目の夜。エリュテイア・ロートレックは途方に暮れていた。


1日目は作業場探し。時間がかかると考えていたこの行程も、馴染みの細工職人
から空いている倉庫を難なく借りることが出来た。その上必要と考え作成予定
だった人払いの装置も、その倉庫が街中どころか人里からも離れていて、街の人も
貸主である細工職人さえもやってくるのが稀なことだとわかった時には両手を上げ
「実に幸先の良いスタート」と喜び、翌日から始まる徹夜生活の英気を養うために
美味しいものを食べたり、珍しく早寝までした。


2日目。
この勢いに乗って一刻も早く材料を集めてしまおうと再び職人街に足を運んだエル。
職人街ならほとんどのものが揃うはず…と軽く考えていた。──────のだが…
これこそが本当の難所だったのだと気付いたのは、材料を集め始めてから、２回目の
夕方を迎えた頃だった。

作業スペースに戻ってからずっと途方に暮れていたエルがようやく現実に戻り、呟いた。
立ちはだかった壁はワープ装置を作るよりも簡単にわかる問題だった。
パーツがない。それを作るための材料もない。代替できそうなものがあっても強度がない。
つまりワープ装置を作るためのパーツを作るための構成部品を作るための素材作りから
始めないといけないことに気付いたのだ。

それでもハイテク人間。どうにかこうにか現地で強度の高い素材を作ることに成功し
それを作るための材料を大量に譲ってもらった恩をアルバイトで返した頃には、4日目。
そしてそこからは黙々と素材作りを行いようやく何か1機作る分の素材が完成したのが
つい先程の事だった。

この分の材料を揃えるお金でさえ、かなりまけてもらった上にアルバイトで賄ったことを
考えると、一気に参加しながらアルバイトをして、かつ徹夜で作業し続けることになる。
とある世界には帰るための交通機関がその日の運転を終えてもまだ仕事をし続け、
作業場にこもり続けるエリートもいるようだが、エルはまだ15歳になったばかりだ。
何度か船をこぎながらも作業を進めるが、到底持ちそうもないのが現実だった。

眠気覚ましのコーヒーをすすりながら、弱気になっていく主人を見るリバラがそうだなぁ…
と一置きし、続けた。

１．素材調達用のロボットをつくろう。
２．素材を簡単に生産するために作成機をつくろう。
３．素材は大事。他のエンブリオに事情を話して協力してもらおう。

1D3 = 2 ( 2 )

※
素材調達用ロボ：１日の素材調達量が飛躍的に上がる。作業速度は同じなので上限がある。
全自動作成機 ： 作業速度が飛躍的に上がる。安眠できずバイトもあるので調達量は一寸減る。
協力してもらう ： 作業速度も調達量も微増するが、リスクが増え日数が減る可能性がある。

<メタ>

料理の話をしているとお腹が小さく鳴ったようで、お腹を押さえる。

恐る恐る…といったエルの反応を見て、「ちょっと怒り過ぎたな」などと考える。

どうやらオムスビと聞いて好感触だったようだ。
こわばり気味だった表情を緩めながら、ちょうどいい具合に焼けた肉を切り分けている

　ジャックはお椀から飛び出すと、エルの笑顔に"ずい"っと鼻先を寄せた。

　食いしん坊と紹介された緑の彼女へと、荷物から木の実を取り出して転がしている。

メグの発した声はだんだん小さくなっていって、中盤以降は聴き取りにくいか細い声。
まるで、言ってはならない言葉を喉の奥に飲み込むように、小さく呟くのでした。

メグはメグで、焔色の少女の無邪気なセリフに特に動じた様子もなく、

むしろ「それがどうしたの？」という感じで、ごく当たり前のように受け止めているようだ。

『年相応』という言葉があるが、メグの場合は年相応の態度がイコール背伸びした態度なのだろう。

そして、今のこういう姿を、たぶん元の世界の学友の前では見せてこなかったのだろう。

子どものように きゃっきゃ きゃっきゃ と燥ぐそれは、メグの実年齢にはそぐわない姿。

自分が子ども扱いするとふくれるくせに、結局は本当に無邪気な少女だ。

……そんなことを考えながら、白兎は苦笑しながら二人の少女を見やる。

そして、焔色の髪の少女と、その背後の魔導人形に語りかけるような口調で口を開いた。

と、アルは琥珀色の魔法少女に目を向けます。

アルの願いが耳に入ったか入らなかったか、メグはマイペースに話を進める。

4D10 = 17 ( 1 3 9 4 )