「ええと……ここ、どこだっけ？」
ふわふわした気持ちで周囲を見渡す。
確かメルンテーゼで拠点にしていた元廃屋のソファーに座って読書をしていたような。

ああ、そうだ。
きっと転寝をしてしまったのだろう。
もう夜になってしまっただろうか、帰って寝なおすべきだろうか　などと考えていたら、不意に気配を感じた。
「……？」
何の気なしに、気配のした方に顔を向けた。
「……何あれ」
なんと形容したらいいのか……人間の下半身から馬の頭部が生えている生物がこちらを見ていた。
ってかガン見していた。
むしろメンチ切ってるんじゃね？

人間、よくわからないモノが一番怖いって本当だね。
メンチ切ってる謎生物がそのままの顔で大股でこちらに近づいてきたら、変な悲鳴を上げて逃げる事しか考えられなかったし。
逃げる僕。
追いかける謎生物。
狭い屋内では埒があかない、広い外に出れば撒けるはず　とドアを開けようとしたのだけれど。

ガッチャガチャッ！！

開かない！？
パニックになった頭で最初に出てきた言葉は……









「起きてください、ご主人」
目を開けたら、目の前にガル君が居た。
思わず抱きついた。
「……ご主人！？」
面食らったガル君に事情を説明するのに、小一時間はかかったよ。

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イラストはＰＴＭが書いてくれました。
大惨事だ、これｗ

＞ガル君

>卍人さん

>ガルさん

向き直り、こちらへと厳しい視線で怒りを露わにするガルヴァニナーナ。彼が背を向けた後、笑みを崩す事もなくポツリとそう呟く。しかし——

そして顔を伏せている夫の元へと歩み寄った。

＞卍人

ティシアの後ろに隠れるエレアナ。

モノづくりの意味で。

　看板を持って少女が立っている。

　ここは兵舎だ。良いのだろうか。