「なぁ、雪宏にーちゃん」
「なんスか。」
「にーちゃんは、この村から出ていくのか？」
「あぁ、次の満月の夜にはもう村を出るっスよ。」
「ふぅん…」
「なんだ、そんな顔して。寂しいんスか？」
「別に、寂しくなんかねーもん。でも、」
「いつか絶対に帰ってこい…」
「…約束するっスよ。絶対に、帰ってくる。」
「それまでは、雪菜がこの村を守るんスよ。」
「当たり前だ！にーちゃんがいない間に、にーちゃんよりもずぅっと強くなってやるかんな。」
「はは、そりゃ楽しみっスねぇ。」
「馬鹿にしたな！？絶対ぜーったい強くなるからな！」
「だから、絶対帰ってこいよ！」

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前回までのあらすじ
サマバケを満喫している間にザントマンと契約した！

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たぶんメッセ返せてないのでここで土下座しておきます。
すいません！

拾い上げた木の葉を一度背に隠して、再び手を前に。
そこに握られていたのは、大輪の赤い花の束だった。

と言って花束を手渡そうとした。

はっとした様子で顔を上げると、照れ臭そうな笑みを浮かべる。

元から知らないのか、はたまた今回忘却してしまったうちに含まれているのか、ある種の薄気味悪さを感じつつもヴァルトは苦笑を浮かべた。