おじさんは見ての通りに人生経験は豊富だからね。
まぁ、若い頃はそれなりにいろいろあったものさ。

ん
私は気づいたらここにおったな。うむ

え？女王様？
君、女王様のお付きなの？あらヤダ！

んで？んで？
その女王様どこにいるの？
もちろん、私にも紹介してくれるんやろ？

いやいや、それはどうかな？
もしかしたらわざと顔に出しているかもしれんよ？
これも作戦のうちなんじゃないかしら？

それなら話は早い。
その女王様に我々の運命を見てもらおうじゃありませんか。
きっと赤い糸で結ばれているのが見えるはず！

けしからん！自称神様などという存在は実にけしからん！
しかし確かに下界はこのような状態。
神さまが数人降りてきていても不思議はないかもしれん！

そうそう、良くも悪くも目立ってくるのよ。
ただし一揆で活躍するとは限らないけども。
もしかしたら王側に付くような奴もいるかもしれません。

しょうがないやろ！身分証明書とか持っとらんねんもん！
肌身離さず運転免許証とか持ってる奴と一緒にせんといてんか！
ここで捕まったら無実でも間違いなく2、3日はくさい飯食わねばなるまいて！

しかも引き取り手がパーティーメンバー……わかる？
彼女らの冷たい目……残酷な目！
それでいたたまれない気持ちにさせられちゃうのよ？

そう、美人に声をかけるだけでは罪にならないはず！
通報するならせめて幼女に声をかけた時にお願いします。

あっ…ううん、きにしないで！

闇の力かぁ…『ローバル』と関係あるのかな…？

あ…アレックスの方が、イタズラしてくるんだ…

ああ。フィリーは友人が凄く多いよ。訪れる先々でいろんな妖精と仲良くなっているからね…

木々がほとんど無いところもあるくらいだからね…ここと比べれば、自然が無くなったと言える場所も多いよ。

首都なんかは自然がほとんどない代わりに、人が住むための建物が林立しているんだ。機械を動かすことで、排気されるガスも凄いから…　おそらく、俺のいた世界に来たら驚くかもしれないよ。

ところで、さっき言ったプーと言うのは、友人かい？

外の世界って、昔なら話半分に聞いてたかもだけど

一揆に参加してから色々なものを見たから……　今だと信じちゃうかも

別の世界ってどういう所なのか、ちょっと知りたいです！

恋人かー

ステキなお兄さんがいたら…… ってちょっと思うけど、今の騒動が終わってからかな

そういうアレックスさんは、恋人さんとかいたりするんです？

——もしかして、レーヴェさんとそんな感じだったり？

ありがとうございます。
あの時はシェイロンの調子もよかったから…。

竜とよく間違われるんですけれどちょっと違うんです。
あ、でも近くて竜の親戚…みたいな…？
竜蛇ってご存知ですか？あれが一番近い祖だって言われてるんです。

あ、はい！双子のお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるんです。
お姉ちゃんの雰囲気が、お姉さんっぽい感じ…、
お姉さんにも妹いるんですね！うん、そんな雰囲気。

みたいな、もの…？ってことはその妖精さんはエンブリオじゃないのかな？
エンブリオでも喋る子は多いからちょっと違いがわからないけれど…。

あなたお名前は？

あ、私も名前言ってませんでしたね！リリーベルです。
みんなからはリリーベって。お姉さんのお名前は何ですか？

こう、こうやって固定して、首の部分は大きめのクッションで埋めるんです。
角がちゃんとついていないと落ちつかないっていうか…、

あ、でももっと大人になると角が立派になって垂れ下がってくる人もいるから、
そういう人達はうつ伏せで寝てるかな…お兄ちゃんとか、

ふふ、本当に苦労してらっしゃるのですね
本来であればフェアリーの方がそういう印象があったりするのですけども

……その、アレックスさんの事はやっぱり好きなのでしょうか？

ええ、簡単じゃないことは百も承知です
人は助け合うだけじゃなく、争い合う生き物だという事も…

それでも信じていればいつかは…
なんて、私の理想だったりもするのですけども

まあ、女王様！妖精の女王様となるとさぞかしお美しい方なのでしょうね

そういう方が名付けたとなると、とても素敵な事ですね

ええ、皆いい子ですよ
子供達にも妖精や亜人などと仲良くしてもらいたいですし

場所は、此処からだと少し離れていますが……

理由ですか？そうですね…

あまり詳しくは言えないのですが、子供達や孤児院の為…でしょうか

雰囲気っすか…すげぇ、見るだけで分かっちゃうんだ…。
"導き手"？……妖精の人だったら俺のとこには多分来てないと思うんすけど…。

いや！その！怪しいもんじゃないっす！ホントに！！！！

あっ、名乗るの忘れてた！
俺、ユーグレっていいます。何者かって、えーと…。

さすらいのギタリスト…なんて…。

…あー…ちゃんと説明します、ハイ。
えっと…俺、元いた自分の世界から急に別の世界にぶっとばされて、そこでツムジとバニアさんに会ったんだ。そん時に"運命の星"や妖精の女王様の話を聞いたっす。
で…ややこしいんだけど、その後また別の世界に飛ばされて…フーカちゃんとはそこで会ったんだ。
今回で別の世界に飛ばされたのは…３回目っすね…。俺は自分の力じゃ世界を移動するなんてできないはずなんだけど、なんかあっちこっち飛ばされてるんだ。

"運命の星"とはちょっと違うっていうのは…？
アレックスさん、レーヴェさん…君？と一緒にいるし…妖精の人がいれば"運命の星"ってわけじゃないんすか？

お嬢ちゃんにとってみればお国の問題だろう。
まぁ、乗りかかった船だ。おじさんがお嬢ちゃんのそばにいる限りは協力するさ。こう見えてもおじさん、紳士なんだ。

強盗ね。あの手の輩はどの戦場にも居るもんだが。
おじさん、大嫌いなんだよねぇ……。

お嬢ちゃん、なかなか手厳しいな。
おじさんは、そうさな、正確なところはわからないが、でも30と5つは確実に歳をとっているよ？
おじさんが面倒くさがりなのは否定せんがね。
若い頃おっさん呼ばわりしていた連中と、同じくらいの年だっていうんだから、嫌になるわな。
たは、そんでお嬢ちゃんたちをお嬢ちゃん呼ばわりしているんだから、さらに世話ないわな。

教育して差し上げましょう

さて、はじめましょうか。

了解…戦闘行動に入る。

む。くるか

いざ、尋常に勝負せよ・・・・・

いざ、尋常に勝負せよ・・・・・

貴方が望むのならば・・・・・

いざ、尋常に勝負せよ・・・・・