「俺ァ一揆の応援要請を請けてコッチに来た立場だからな。
魔導書ありきのウィザードならともかく、仕事場に余計なモン持ち込むワケにゃいかねえんだよ」

「興味が無ぇワケじゃねーが、その方向性は金になるかならないかってトコだな。
本それ自体の売価も大事だが、『中身』が儲けに繋がるヤツも大好物だぞ。
…お前さんはそういう使い方を好まないだろうがな」

「へぇー、そりゃあいい事を聞いた。工面する気にもなるってモンだ。
どストライクなブツを用意してくれりゃあ喜んで探してやるが…俺ァ好みにゃ煩いぜ？」

「…まぁそれは置いといて、確かにこの"世界"ではカネの力がやたらとデカいな。
このカネ…PSだったか、コイツありきの行動を強いられるってのは正直かなりキツいぜ。
紙幣や硬貨のような、使い道がそれだけに限定されてるモンじゃねぇってのは
一体どういう意図なんだか知らねぇが…ったく、不便なこった。
魔力なんぞをカネの代わりに使いやがるなんざ用途が限定できなくなるだけじゃねーか。そうは思わねぇか？」