1581日目。

あれ以来、新たにアルミカーン、ナイトスピリットとの契約に成功。

アルミカーンはよく判らない生き物(?)だが金属に纏わるもの…なのだろうか。

対してナイトスピリットは霊魂のようなエンブリオ。闇属性を得意とするようだ。

どちらにしても身体に与える影響力が非常に優秀、神経が研ぎ澄まされる。

今後も優先的に鍛錬を行う予定。

…余談だがまた仲間の一人が逸れたようだ。

そこまで注意力が散漫な子には見えなかったのだが…。

野生の動植物のなかにそういった作用をもたらすモノでもあるのだろうか。






———験体番号六番ノ手記、第十一頁。




＊＊＊

自然に発生したというなら、ムイさま自身の話ではないでしょうけれど、とつぶやき。

なにしろ、誰かが作ったという記憶がなくて、いきなり自然発生したということですし、と前置きして。

言ってから、冗談です、と付け加えて。

我慢するのは体に良くない、と言われると、ちょっと考えこんでから。

ほふ、と溜息ついて。

ごめんなさい、と、頭を下げます。

なぜか誇らしげである。

探してると案外、天使のワイン工房とか見つかったりして…。

さっそくコップに一杯、注いで渡す。
甘い匂いがするその酒は、おそらく果実酒。苺がベースとなっているようだ。
度数は高めのようなので一気には呑まないほうがいいかもしれない。

【顔を覗きこんでくるムイに対して】