予想はしてましたが、立派な食人植物が生えてらっしゃる。

何考えてんですかここの領主は！

ここの森には妙な生物が多いわね。

魔法生物の類かしら。解剖したいわね。

あら、ユニコーンですか？
きっと、魂は美味しいのでしょうね。

危ないな、お友達になれそうなのより、危険なまものさんいっぱいな

良いにおいより、怖い匂いの方が多いな……！

……エルザさん、おなかすいてるな？土筆あるけど、食べるなー？

はい。君が望めば、御好きなものを出しますよ。

御褒め頂きまして、ありがとうございます。光栄です。

難しいものは無理ですか……。漢字、苦手なんですか？

では、これなどどうでしょう？

そういえば……。一旦、野良さんとは別行動になるのでしたよね。

「原則として御貸しできません」とは言いましたが、折角の機会です。
その本は、少しの間、御貸ししますよ。
返却を忘れないで頂ければ結構ですから。
もう数冊、暇潰しにでも本を御貸ししましょう。

小学生程度の漢字というと、こういうものしか思い浮かばなくて……。
教科書に載っている話にはルビが振ってありますが、それは教科書にあるからであって、原書にはルビがありませんからね。
自然と、子供向けの話ばかりになってしまいます。すみません。

とりあえず、これらを御貸しします。丁重に扱って下さいよ？

そう、何でも食べれるのね。偉いわ。
私は焼き菓子が好きでね。こんなのを作ってみたわ

焼いた生地にチョコレートでコーティングしてあるわ。
ザッハトルテっていう名前なの。
美味しいわよ。食べてみて！

もっとも、魂の形を変えた所でそれほど役にも立ちませんから……。
貴女は、気にする必要はないと思います。
将来的に、猫神を目指すとかなら別ですけど。

ええ。私は元々、別の世界で領主をしていました。
この世界には、望んで来た訳ではありません。それは覚えています。

一刻も早く元の世界に戻らなければならないのですが……。
記憶を取り戻さなければ、帰る手段もわかりません。

恐らく、この世界の中心である城に行けば何かを得られるのではないか。
──私はそう考えています。
貴女を呼んだ「誰か」についての情報も、きっとそこに。

あの庭師、なかなか強かったですね。……忌々しい。

次こそは勝って、正面から堂々と城内に乗り込みましょう。

……推して参る！

さて、はじめましょうか

では、始めましょうか？

教ちゃんや皆と一緒にがんばるなー！

油断せず、侮らず、全力に

あやぁ、お客さん？お相手しますよーっ！！

あやぁ、お客さん？お相手しますよーっ！！

この世界は干渉を必要としません。即刻立ち去りなさい。

私の領域に足を踏み入れた時点で既に勝負は決着している。