受け取った小さな花束を、傍らにあった水入れに活けるように入れて、窓のそばへと移す。
そうしながら、話を続けた。

わずかに揺れる花びらを、黒い右手でなでた。

……ユディタ。


共犯者。
その呼び方は相応しくない、全くに。
わたしは罪を犯さない。
そこにあらゆる罪は存在しない。


……、
わたしは息吹かれたもの。わたしは風。
わたしは肉体はおろか質量をも持たない。

それゆえに探している。
肉の器を。


わたしは見出そうとだした。
ジュリに。
あるいはイペの男に。
そうしてあるいは、おまえに。


けれども、未だ……
その時ではない。
わたしの力が及ばない。

その為にマァムブの力を借りるのだ。
その為にカミユは人を狩る。



ユディタ。

わたしはカミユを産みなおす。
わたしに捧げられた祈りのために、
わたし自身の祈りのために。


カミユのために。
ユディタ。