その日、ふと空を見上げれば、僅かではあるが雪が降り始めていた。

「あっ、粉雪…。」

オフィリィは立ち止まり、感慨深そうに雪が降るさまを眺めていた。

「あら、オフィリィは、雪が珍しい地域に滞在してることが多かったのかしら？」

「え。ううん、そんなことはないよ。
まぁ、あっちは雪が降ると定められた地域しか降らないから、あれだけど、
任務やら、捜索やらでいろんなところに飛び回ってるしね。」

「そういえば、そうですよね。すっかり忘れてました。」

「ここ、メルンテーゼはどうなんだろうな。雪は積もるのかどうか。」

ミーナとルーインも、オフィリィに倣い軽く空を見上げた。

「私は雪の多い地域に住んでいましたから、あまり好きではないのですよね、雪。」

「へぇー、そうなんだー。
ボクは好きだよ！ほら、降り始めたら楽しいイベントラッシュが始まるし！」


他愛もない話をしている間、雪はゆっくりと舞っていた。






天使の小劇場

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