ーただの日記ー




−○月×日−


俺たちは先見の塔をひたすら登っていた。
自分たちの足で、だ。


最近はタイガーに頼りっきりだったからちょうどいい。
久しぶりに、体力をつけるいい運動になる。


しかし、この塔には何があるのか。



だいたい俺たちは一揆をしに来ていたはずだが。
だんだん目的からは逸れてしまっているような気がする。




ただ、目の前にでかい塔があったら登らずにいられるだろうか？
いや、いられない。





必ず頂上には何かがある。
財宝とかきっと眠っているはずだ。




これが登らずにいられるか。

お、やっと追いついて来た。


ベルも訓練と言うことで走ってもらっている。
まだ、体力が無いので休み休みだが。

子供のころは一日中ずっと山の中を走り続けていたこともあった。
師匠に追われて。

息切れしている。
とりあえず、深呼吸して落ち着こう。

俺は普通に生きてるだけで、足を引っ張ってきたんだぞ。



そういって俺はベルに手をひらひらと振る。





せめて、逃げるのだけは速くなりたいと体力だけはつけようと思ってたな。
それが、俺をやたらとしぶとく生き残らせた。


幸か不幸か知らないが。

まだまだこの塔の先は長そうだから、しばらくは訓練できるな。
そんなことを考え俺は駆け出した。

なんか叫んだ！アリフェの腹部からボロボロのサンドバッグが出てきた！

そして出したサンドバッグを持ち上げ、前に構える！

そっちの人間の顔色はあまりよろしくないからな、と。
小さく笑いながら竜は言って、少しずつ高度を落とし始めた。
一気にではまた気分を悪くさせそうなので、ゆっくりゆっくりと旋回しつつだが。

竜は軽く首を傾げて見せる。

それに、と竜は続けた。
視線を空へと向けたままで。

どこに行ったって、そんなに変わるものなんてないのにな。
竜は笑った。
その笑い声は、どこか苦々しいものを含んだ様な、複雑なものだった。

　一揆以外に、何か目的があるのだろうか。
　と言うか、契約者の彼はそれを知っているのだろうか。
　色々と考えつつ、二人の様子を窺った。

　棒読みである。感情の無い声音だった。

　提案されたことには、真顔でしれっとそう言っていた。

　トートの言葉に頷いて、言われた通りに野草を採り始める。
　慣れているのか、野草を採取する手際は割と良い。

それはさて置き

どうにもボクの『背を向けて逃げる』というフリが気に入らなかったらしい

どんな敵にも正面から

なるほど、つまりそれは・・・

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）

（ヴート）
（ヴート）
（ヴート）
（ヴート）
（ヴート）