ENo.743 ウィギリシア

・・・周囲に余り見たことのない魔法陣が展開していた。
体もあまり自由に動かない。
そして私の飼い主はいつもに増してニコニコしている。

・・・嫌な予感しかしない。

シア「おい毒ウサギ、何だこれは」

毒ウサギ「え？あなたを他の世界に送る準備ですよ？」

シア「何だそれ・・・聞いてねーぞ」

毒ウサギ「だって言ってないですもん♪
　多分面白い場所ですよ？
　じゃあ頑張ってきて下さいね☆」

※　※　※

クソッ！あの毒ウサギめ・・・よくわからない世界に勝手に送りつけやがって・・・！
体もなぜかうまく動かないし・・・何か変な毒でも盛られたか？
とりあえず、私の他に何か送られたものは・・・看板？

「装飾作ります」

何だこの看板・・・他に何か書いてないのか？

「あなたならこの看板持ってれば生活できるでしょう？」

これがアイツなりのやさしさなのか・・・ふざけてやがる・・・。
確かに物質を加工する段階で腹は膨らむが・・・　腹が膨らむ・・・？
これだけで腹も膨らむし金も稼げるのか！
アイツも意外とものを考えているんだな！
やってやろうじゃないか！

※　※　※

街で適当に構えてれば人が来るかと思ったら考えが甘かった。
人は来た、来たんだが、
変なヤツは来るし私の体を面白がるヤツも出てくる始末だ。
一体何なんだこの世界は・・・。
私は見世物なんかじゃないというのに・・・。
とても創造を楽しめる場所ではない。
仕方が無いので街のはずれで待つことにしよう。
こんな場所で人は来るのか甚だ疑問だが・・・街の中よりは幾分ましだろう。
一応情報収集用に私の分身をここに残しておこう。
知性は低いが同化したときに見聞きした情報程度なら理解できるからな。

※　※　※

シア「人こない・・・腹減った・・・溶ける・・・」

予想以上に人が来ない。
たまに通っても変な目で見られてる気がする。
ただ・・・私は・・・ご飯が食べたいだけなのに・・・。
私はこんな所で倒れるわけには・・・！
倒れるなら豊富な鉱石にあふれた場所が良い・・・。
そして私はそこの鉱石群と同化し新たな世界を築くのだ・・・！

シア「アハハハハハハ・・・」

※　※　※

何やら赤いスライムがいる。いや、あれは私の分身か？
何か良い情報でも掴んで来たのだろうか。

分身が持ってきた情報を整理してよう。
踏まれた回数18回、叩かれた回数3回。
どうやら変なりんごが森にいるらしい。
そいつを倒すと感謝されるらしい。
あと私の分身を追っかけていた人物がいるらしい。
追っかけていた人物？

シア「貴様は・・・何だ？」

マイ(40)の声が届いた：

マイ「……武器枠あいているかもしれません」

エレン(236)の声が届いた：
エレン「そこのあなたっ防具が痛んでいませんか？！
修理・新調の御用がありましたら！　詳しくは木漏れ日にてー！」

リベル(1273)の声が届いた：
リベル「さて、どうしたもんかな」

ペペロニ(1358)の声が届いた：
ペペロニ「さぁ、冒険に出発だー！！（（新規参入です、どうぞよろしくー」

ミース(1598)の声が届いた：
ミース「モーイ！」

ウィータ(1782)の声が届いた：
ウィータ「この辺なんか臭くない？」

ジェラード(1819)の声が届いた：
ジェラード「さぁ、このリンゴ野郎、覚悟しな！」

ケイ(2126)の声が届いた：
ケイ「やっぱり森の空気は良いね。ゾンビはもうこりごりだ。」

ラト(3171)の声が届いた：
ラト「やっほー！」

おっさん苦労役で決まりだな

ENo.743
ウィギリシア

ENo.2725
レノ・ミレンドン

ENo.2819
よみこ

V S

Encounter!!

アップルさん

■岩場に住み鉱物をたべまくったスライムちゃんは
いつの間にか自我を持ち体を硬質化することができるようになりました。
そうなる以前に何をしていたかは謎。

道行く人を持ち前の弾力で跳ね飛ばすことに喜びを感じていたが
今はその手に入れた力を試すために旅に出ることにした。
でも食べることのほうが楽しいの・・・。

前の世界では亜龍の姫が率いる謎の騎士団の毒ウサギに連れまわされていたのだが、
その毒ウサギに今度はこの世界に強制的に飛ばされてしまった。

■世界の全てのものを食べるのが夢

■戦闘時は別の人格が出るとか出ないとか。
ウィギルとシアという存在が中に混在しているが呼び名はシアで統一されている。

■宝石はなんかきれいだったから体内に保管している。
飽きたら食べる。おいしい。

■装飾品を作るときは体内で一旦消化してから再構築している。
多少べたべたしているかもしれない。

　***

分身のちびスライムのされたこと
踏まれた:18回
叩かれた:3回