アーリィ「ただいま帰りましたー♪」
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テュレスト「ガルヴァー、リディー様ー、たっだいまー♪」
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ラディス「こんにちはー、お邪魔しますー」
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昼下がり、数日前から依頼で出ていた探索組が帰ってきた。
転移以来、行方不明になっていた死神の夫婦も、
先日のファーメルの機転で合流できていたようだ。
エイル「・・・チッ」
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しかし、ささやかな幸せな時間を強制終了されたエイルは不機嫌。
それと対照的に、テュレストはこれみよがしにドヤ顔。
リディー「ギーギ!」
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ぱぁっと顔を輝かせ、駆け寄った勢いのまま男の足へ飛びつくリディー。
リディー「おかえりなさい!」
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突然の出迎えを受けたギーギは驚いていたが、
やがて表情を緩ませ、少女の頭をぽふぽふと撫で、幼女の笑顔に応えた。
ガル「お帰りなさい、皆さん。 お疲れ様、で・・・s」
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探索組の帰還で、急に賑やかになった店内に気付き、奥の台所から出てくるガル。
の目にまず飛び込んだのは、リディーに負けじとギーギに抱きつくものの、即座に肘鉄を食らう赤い男の姿。
壁に手を突き、開いている腕で腹を押さえ笑いをこらえるストラ。
自身の日常を初めて第三者視点で捉え「あれ、なんか既視感?」と首を傾げるテュレスト。
どう説明したものかと小さくため息をつくファーメル。
そんな面々など当然視界にも思考にも入れることができないまま、
ガルはしばらく珍妙な林檎に目を瞬かせていたが、ようやく口を開いた。
ガル「・・・えぇっと、どちら様でしょうか・・・?」
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◇ ◇ ◇ ◇
そんなこんなで、一行は周辺の更なる探索を兼ねて、
街に張り出されている依頼を受けることにしました。
お店に戻ってきたので、組分けも再編成です。
すでに名前の記入は終わったらしく、ギーギの隣でアミダを展開するリディーを他所に、男性陣は依頼内容に眉を顰めています。
エイル「『巨大化したハムスターが可愛いらしい』・・・ ・・・これ、本当に退治依頼なのか?」
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テュレスト「じゃないと受けてこないってば。」
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ストラ「・・・なぁ、ぶっちゃけ俺が食っちまった方が早くねぇか?」
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ファーメル「それは組分け次第だろう。」
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マグナ「ラディスがヘコむからやめろ。」
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そうでした。
もしアーリィやリディーが待機組になっても、ラディスがいるのです。
可愛いもの好きな彼女の前で、そんなショッキングシーンを演出することはできません。
リディー「くみわけ、はっぴょー!」
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と、ここで(ハムスターの)運命が決まったようです。
※ 今回のあみだくじはENo.165 ヴィオ・ディアヴォロ・ショルト氏のPL様にお願いしました♪探索組
アーリィ・ガル(+リディー)・エイル
待機(デリバリー応対)組
ファーメル・ストラ・テュレスト
エイル「・・・よしっ!」
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予想外の幸運に小さくガッツポーズをとるエイル。
ささやかな幸せな時間の延長戦です。
もちろん、対するテュレストは不満たらたら。
テュレスト「異議あり!! これは何かの間違い、ってゆーか陰謀だよ! 主にそこのガキンチョの!」
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ガル「今のどこに小細工をする隙があったと言うんです? 素直に受け入れなさい。」
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テュレスト「華が無ぁ〜い!! ガルヴァもアーリィもいないなんてゴーモンだぁ〜!」
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ストラ「そりゃこっちの台詞だっての。」
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ファーメル(・・・煩い。)
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男性陣が盛り上がる(?)中、女性陣は依頼対象の予習をしているようです。
ラディス「大きなハムスターですかー。 楽しみですね〜♪」
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リディー「ハムスター、って、ふわふわ?」
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アーリィ「ふわふわよー♪ 小さくて丸っこくて・・・」
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と、傍の本棚から動物図鑑を取り出し、ハムスターの項を探して見せるアーリィ。
アーリィ「こんなのよ。」
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アーリィが開いたページに紹介されていたのは、ジャンガリアンハムスター。
その愛らしい姿に、リディーはその大きな瞳を輝かせ魅入っています。
ガル「ふふっ、手ごろな大きさだといいですね。」
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もしそうだった場合、どうするつもりなのでしょうか。
どこか違う方向へ予想するガルは、相変わらず『お母さん』でした。