『遺跡探索後のご褒美に、協会近くの店舗でテリメイン水牛100%ハンバーガー』 私の見る所、セルリアンという海には海獣が多いように思えます。 ここで言う海獣というのは、魚ではなく一度陸に上がり強固な骨格や整理された呼吸器官を得た後また海に帰ってきた、いわゆる海生哺乳類という生物のことですね。 恐らくテリメインがここまで海に沈む前に、段階的に海へ適応をしていった陸上生物の子孫たちの現在の姿、ということなのかと。人魚やオーク魚は、独自の魔力を持つ海によって変身魔法が恒常化した人類及び亜人類という所か。 「けどこれは生物的にどの辺に位置するのだろうか……？」 具体的に言うと、頭部がナマコの人間とかヒトデの人間とか棒人間とか。 ボコボコにされて白目（？）を剥いたり痙攣したりしている生物たちをワンドで突きつつ、ついそんな考えに囚われて仕方がありません。頭と体の組み合わせが逆なら知能と海洋適性の組み合わせ、となんとかギリギリ納得できなくもないのですが……。 これはあれなのか、寄生ナマコと寄生ヒトデが観光客の頭を喰らい、体を乗っ取った辺りしか納得できる答えが出そうにありませんね。 「むぅ……」 そして女性型の生物2種は、実にグラマーです。本当に何なのでしょう、この関係ない能力（乳尻太腿）に全ポイントを割振っている感。 それに比べるとペタペタ水着の上から自分の胸を触ってみても、実に平らと言わざるをえません（※少しはあります） ……いえ、気にしていると言うほどでもないのですが、ぱっと正面から見た時に第一印象として男性を誘惑する要素が無いというのは、婿取りの際の攻撃力が足りず不利なのではないかという点で危惧する所ではあります。 犬人同士なら、そもそも性別持ち自体が指揮種以外だとごく少ないので全然関係ないのですが。 部下からのたいちょーと念話に気付けば、そんなどうでもいいことは適当に切り上げまして。 これどうします、持って帰って食べます？　との念話には、緩く首を振って否定の意を返す。あんまり知的生物が闊歩する所で同族食いみたいなことをするのは風評が良くないし、何よりあまり美味しそうには見えません。 それに、今日はこのあとちょっと行きたいと思っていた所があるのです。 しゃっと透明なドアが左右に開くのに、おおーっと口の中で小さく感嘆。均質で透明なガラスで出来たドアは、人の存在に自動で開く上に、実に滑らかな動作です。 店内も明るさが一定の照明、歪みのない直線で構成された清潔な店内、カラフルなメニューに統一された恰好の店員、そしてトレーを手に席へと移動する人々。 自動ドアの上に大きく掲げられ、ライトアップされた文字は「テリメインバーガー」 探索者協会ではオーク教官の好物として、それ以外でもちらほらとその名前を聞いていた有名な外食店です。私としては食事以外にも見所がありそう、という意味でこの機会を待っていたのですが。 とりあえず、どういうシステムで取引をしているのかを観察し、理解した所でカウンターへと並びます。 メイドは席で待たせているあたり主従逆転な感がありますが、これは雑務ではなく偵察なので自分の目で見た方が早いですしね。 夕食には少し早い時間のせいかさほど待たずに順番が回ってくれば、「いらっしゃいませ、お決まりでしょうか」と即座に声がかかります。展開が早いですけど、料理と接客が分かれているならこういうものですか。 こちらとしても今回はお目当てがあったので、このテリメイン水牛100%バー「ポテトとドリンクのセットもいかがでしょうか？」 少し硬直。 もう決まった注文に、更に追加を提「セットでお得になっておりますー」 むぅ、とちょっと半眼になってしまいます。 主導権を握られているというか、売れるものは売れるだけ売ってしまおうというか、なんて貪欲な商売なのでしょうか……！ ですが、セットで得になるというなら、それが一番店としてお勧めかつ売りたいものなのでしょう。 仮に騙されるのもまた授業代と割り切り、ここは相手の手に乗ってしまうのもありか。 ポテトとドリンク、というのも何が出るのか気になりますしね。 「では、このバリューセットＡというもので」 「ありがとうございます、セットのドリンクは何にしましょうか？」 「う……えー、この一番左ので」 「テリメイン水牛100％バーガー、バリューセットＡでポテトとコーラはいりまーす」 うむむ、なんとも、「わかっている」ことを前提としたペースで進んでいきますね。初心者にはあまり優しくない感じです。 トレーの上にトントンと注文したものが載せられているのを見るでもなく見つつ、そんな風に黄昏てしまいます。 兎も角、試食です。 トレーの上に置かれたものは、紙で包まれた丸いもの、紙箱から上半分をのぞかせた細長くて黄色いもの、あとストローの付いた飲み物、手拭き紙少々。 メインのテリメイン100%バーガーというのは丸い形状でしたし紙包みが該当し、ドリンクは見た目で分かるから、細長くて黄色いものがポテトというものですか。 まずは本体が見えてて取り出しやすそうなものからとポテトを一つまみ。 匂いと指の感触からして、揚げた柔らかいものに塩を振りかけた軽食ですか。そう分析しつつ、長い棒状のそれを半ばで齧りもぐもぐ。 新鮮な油の味に、少ししょっぱく、中がまだ熱くて舌の上でざらりと潰れる大きな粒。思った以上に柔らかいこれは、芋の類を刻んで揚げたものか。 それ自体は淡白な芋が、油と塩だけで味付けされているからとても軽い食感。軽すぎて、1本ずつちまちま食べるのでは少し物足りないくらいです。 手の中にあった残り半分もさっと飲み込むと、今度は数本まとめて口へ運べば、カリカリするくらいまで揚げられたものと、柔らかくしんなりしたものが混ざり、何とも楽しくなってきてしまいます。 が、これはちょっと喉が渇きますね。 そう気づき、今度はストローを差した飲み物に口をつげｈｔｌ！んんｍ 喉を突く刺激、いや衝撃にけほけほと咳込めば、メイドがそっと目尻に滲んだ涙をぬぐい、ハンカチを渡してきます。 何だこれっ！　何これ！ 痛いくらいに口の中で泡が弾けた感触に、戦々恐々とした目で飲み物を見てしまいます。 え、本当になにこれ、飲み物なの、と周囲を眺めてみれば、それに戸惑っている人は辺りに見当たりません。どうやら罰ゲームとかではなく、これで間違ってないらしい。 ……鉱泉にはぱちぱち泡が弾けるものがありますけど、それに味付けした飲み物、なのかな？ 改めて口中を確かめてみれば、茶か薬の様な香りと濃い甘味の感触があります。 ……でもこれは後で、もう少し痛くない程度になってからにしましょう……。 そう決めてそっと横にずらし。 前座で十分驚いてしまった気もしますが、ともあれ本命。 紙包みを解き取り出してみれば、下が平らで転がらないようになっている以外はだいたい丸い料理で、肉サンドの一種らしいとは事前に聞いていたのですけど、挟んだものが溢れそうなくらいにぎっしりと中身が詰まっています。 お蔭で分厚すぎて、どう食べたものか少し困惑してしまいます。 サンドはお手軽さ重視なのですけど、こちらは1個で主食というコンセプトなのでしょうか？ うむむ、と唸りつつも他の人の食べ方を真似して、軽く上下から潰しながら大きく口を開けて齧り付き じゅわっと肉汁の出る柔らかい挽肉の塊 しゃくっと新鮮な野菜特有の水気と食感の葉野菜 酸味を加える赤いソース それらをどっしりと挟み込み、一つの料理として仕立て上げる上下のパン 思わず、急いだように咀嚼して口の中の物を飲み下し、もう一口。 肉！ 続けても変わらぬ肉の主張が口いっぱいに広がります。 やや匂いの強い獣肉を使っているのですが、一緒に練り込まれた香味野菜やソースがそれを気にさせず。 隠されていた白いソースと、かりっと快い食感を返す酢漬けの食感も加わり旨くて少ししょっぱくって酸っぱくってでもやはり肉！！ そう強い主張が何度も口の中で繰り返されます。 判った、これは、パンと副菜を一緒に食べる、というものではなく、肉をたらふく喰らえ！　手づかみで喰らえ！　そのために作られた料理だということに！ 近代化し、合理化が進んだ店内でとんだ蛮族の論理を発見してしまいましたが、そうと分かればマナーなんて気にするほどの物ではないという気分になってきます。 これだけで1食になってしまうと思っていたテリメインバーガーも、いざ食べ始めてしまえば心配するほどのこともありませんでした。 むしろ名残惜しげに、手についたソースをぺろりと舐めれば、またメイドから手拭紙などを渡されます。 ……そうだ、同行者がいたのでした……。 正面でにこにこしているメイドに、少々顔に血が上がる感覚を覚えつつ、汚れた手や口周りを清め。 設備が先進的なだけではなく、飲食物にまで規格の概念を導入しているのは新しい。 また、野菜をつけたしてやればお手軽に必要な食事のバランスを取れるということで、同じものを取り入れれば犬人達にも人気が出そうです。 これはまた、機を見て偵察に来なければいけませんね！ そう心に決める私なのでした。 でも次はコーラという飲み物はやめときましょう。

ベレッタはアイテムNo.3 シェルボックス（低） を使用した。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

ベレッタは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

穏やかな潮の流れに、時に身を任せ、時に原生生物を相手にし、
確実にテリメインの探索へ進んでいたベレッタは、
前方に大きな泡に包まれたドーム状の建物を発見した。
近くの岩に、建物の名前が彫られているのを確認できるかもしれない。

	テリメイン最先端探索拠点

……どうやらここが、海底探索協会の最先端拠点らしい。
これよりドームから先は、いよいよ未知なる海域が待っているのだろう。

誰も見たことのない財宝。
誰も発見したことのない未知なる生物、海底遺跡。
己の力をつけるため、願いを叶えるため……。

様々な目的を胸に秘め、各地から集まった探索者たちは旅立っていく。

テリメイン最先端探索拠点は、そんな夢を秘めた冒険者たちに、
最先端のスキルストーンやチューンジェムを揃えて販売している。

この拠点より先は、海底探索者協会の目が届かない海域だ。
【海賊】と呼ばれる者たちに襲われる危険性もあるかもしれない。

未知なる海域へ足を踏み入れる前に、ここで十分に準備をしてもいいだろう。

ベレッタは周辺を探索…………。

TGシェルボックス（低）を手に入れた！

ベレッタはSSシェルボックス(低)を購入した。

ベレッタはSSシェルボックス(低)を購入した。

ベレッタはSSシェルボックス(低)を購入した。

ベレッタはSSシェルボックス(低)を購入した。

ベレッタはSSシェルボックス(低)を購入した。

ベレッタはアイテムNo.5 マジックブラスト と、アイテムNo.8 スイムアップ を合成！

ベレッタは魔力を訓練した。
ベレッタは体力を訓練した。
ベレッタは体力を訓練した。
ベレッタは敏捷を訓練した。
ベレッタは器用を訓練した。

シーコボルト魔撃小隊 に 魔導力強化 を実行！
シーコボルト魔撃小隊 の 魔導攻撃力 を 1回強化した。

シーコボルト護衛小隊 に 物防力強化 を実行！
シーコボルト護衛小隊 の 物理防御力 を 1回強化した。

リング に 魔導力強化 を実行！
リング の 魔導攻撃力 を 4回強化した。
装備名を シーコボルト長銃小隊 に変更！

ベレッタはアイテムNo.7 マジックブラストを私有化！

ベレッタはアイテムNo.10 マジックアローを私有化！

ベレッタはアイテムNo.5 ドレインを私有化！

目的の決定