はじめて、テリメインの海に出て遺跡を探索した。 この前の会場と違う、開けた視界に広がる太陽の光と穏やかな珊瑚礁は、この場所が観光にも使われるということに納得できる美しさだった。 この穏やかな海はセルリアン、というらしい。確か色の名前だったか。 なるほどここに来たひとは、来なかった知り合いに、友人に、家族に、素敵な場所だったと土産話をすることだろう。 ただ、私の目的はバカンスではないから、もっと奥深くまで行くために、遺跡を探索し、自分ももっと効率よく進めるようにならなくてはいけない。 この前の試験よりもずっと良くなったのは、二人が手伝ってくれるということだった。 彼らがいるので、わたしは敵を倒すことを気にしなくていいし、周囲の状況やわたしの知らない戦い方を眺めることがとっても容易になった。 だって、一人の武器は海の中でも猛スピードで飛んでいく矢を放つボウガンで、もう一人に至っては網なのだ。珍しいなんてものではない。 ……二つとも、食料を手に入れるのには役に立ちそうだ。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

ルチアは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。