～せんこー日誌・三日目～ 『——海は気まぐれな生き物である』

シィア （…とかなんとか、テリメインに来る前に 　ガーヒーさんがそんな事言ってたっけ）

シィア （言ってなかったっけ？）

ヨツビシ重工業にいる赤毛のメカニックのおにいさん。 『Ｇ・Ｇ』って名乗ってるみたいだけど、(粘って)ファミリーネームだけ教えてもらった。 その人がガーフィールドさん…なんだけど長いからガーヒーさん。 いわゆる異世界の事にも詳しいみたいで、ウチらがこっちに渡る時に あれやこれやと準備してくれたのも大体はガーヒーさんだ。

	エチゼン
	「Ｇ・Ｇチーフは私を始めとした09型の開発責任者だ。 　それ以上は多少の嗜好程度のデータを確認したのみだ」

…データベースにも他の目ぼしい情報はないみたい。 すごい人なのかな？ わるい人だったりは…たぶんしないと思う。 ＊＊＊ テリメインに来てから三日目。 あれからいっしょに探索してくれる人が見つかった。 ——ティアさんは『ウンディーネ』っていう水の精霊なんだって。 ウチらの世界では精霊どころか魔法の力！ なんていうのもなくて ウンディーネというのは水先案内人を差すの。縁起がよさそうです！ ——スフィニ…スフィンくん、もっと略すとスーくんは槍使い！ ふだんの感じからは想像できないけど、長い槍をパワフルに振り回すんだ。 どこかちょっとだけ背伸びしてる感じがするのも好感がもてます。 ふたりともいい人そうで、好意をムダにしないためにも頑張らないとね。 戦う方はほとんどくらげ君に任せちゃうので、なんか拾ってこよっと。

	シィア
	「★が五個くらいつきそうなお宝とか落ちてないかな～」

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

エチゼンは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。