沸いたお湯を、ほんの少しだけ待って冷ましてから、ローズヒップのハーブの入ったポットに注ぎます。

そんな話をしているうちに、しばらくの時間が過ぎていき。
ポットを手に取ると、たまコさん、自分という順番で、交互にコップにハーブティーを注ぎます。

透明のカップには、色鮮やかな赤いお茶が満たされました。

そちらも作ってくれば良かったですね、なんて言いながら最中を手に取り。

手の中でその見た目を楽しんでから、一口を齧って笑顔に。
「美味しい」と口にしてから、もう一口、二口と、小さな口で頂きました。

ハーブティーに口をつけて、嬉しそうにそう言います。

そこをついてくるとは予想外だったらしく、ちょっとびっくりしたう様子です。
それでも、嬉しそうに話を促す様子に悪い気はしないのか、両手でカップを抱えたまま、すぐに話をはじめます。

細かい部分には触れませんでしたが、アムルが現状を嬉しく思ってるのは確かなようです。
そんな話をしているうちに、カップの中のお茶もなくなってしまって。

・・・

家へ向かいながら、エシャロットが天使となった経緯を話す。
たまコは聞いたことがあるである。リータはエシャロットを救うために、『融合』をしたことがあると。

ネクター、それは生命の華。今回の一揆騒動の原因となった華。
もはや、一揆に参加し、メルンテーゼに住んでいるものなら誰もが知っているものだろう。

エシャロットの持つ能力は、よっぽど天使の力と相性がよかったのか…
新しい生命を得たものの、エシャロットはエルフではない存在になっていたのだ。

その反応を見るからに、天使になるということは…
良いことばかりではないということだろうか。
リータはどこか、思い悩むような表情をしながらも、元気に振る舞うエシャロットに、何も言えなくなってしまう。

…すべてを話すと言ったのだ。たまコにも、伝えておいて良いだろう。
リータが悩んでいること、それは…。

……

リータは、天使の性質について話し始める。
天使は「あらゆる状態異常を無効化」するというのだ。
だが、それは良いことばかりではない。
「思考を妨げる」というその内容も、すべて遮断される。
悲しい気持ちも、嬉しい気持ちも、お酒に酔って、楽しくなる気持ちも……
それを感じる気持ちは、ほんの数秒、一瞬になってしまうのだ。
…そう、リータが何よりも心配しているのは、エシャロットの『人間性』が失われるということなのであった。

ちなみに、エシャロットは途中から「酔っ払うふり」をしていたらしい。
変わりないという、自分を見せるためにも…。

・・・

そんな話をしながらも、家に到着する。
テーブルの上にひろげられた甘い匂いのマフィンに、妖精達が集まる。

そうして、妖精たちとマフィンを頬張りながら、幸せそうな表情を見せるのである。
…もっとも、おいしいものを食べたその喜びも、先ほど言った通りに、すぐに消えてしまうのだが…
それでも、少しでも感じれるだけ、味がするだけ幸せといえば幸せである。

そう、エシャロット達はこの世界に留まらない。
一揆は終わった。でも、エシャロットにはまだ、やるべきことがある。

最近顔を見てなかったイロコイが、そこにやってきた。
偶然だろうか、いや…

普段農場や牧場にいなかった妖精たちも集まってくる。
みんな、エシャロットとともに世界を救うと約束した、妖精たちだ。

再会の喜びを分かち合い、積もる話をしながらも、別れの時が近づいていく…。

意気込みは十分。天使と妖精たちは、ふわりと浮き上がる。

思い思いの別れの言葉を、妖精たちが告げていく。
そして、エシャロットも……。

今まで、一度もはっきりと見せたことのない、穏やかで優しい表情をたまコに見せた。
そして…天使と妖精達は空高く飛び去っていった。
滅ぼされた世界を救い、創世するために……。

またですの！　たまコちゃん！　お店を開いたら、絶対に呼ぶですの！

手渡された紙を見ながら答える
集合場所への移動も大丈夫そうである

待ち合わせ場所に戻ってきたところで、御礼をし、手を振りながらその場を後にする



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次の日待ち合わせの場所で立っている貴方を見つけ近づいていく、
貴方もこちらに気づいたようで、手を上げで迎えてくれている

歩き出しだ貴方の横に並ぶようについて歩いていく

一通り説明を受け、施設の厨房に案内するところまで来て

手早く材料を並べている貴方を見て、道具などわかる範囲で準備を進めていく、
基本は大丈夫かと聞かれ

広げられた丁寧に書き込まれたレシピを見ながら

料理の流れやポイントを聞きつつ料理は進む、わからない所はその都度質問している

火加減や煮込み具合など、一つ一つ丁寧な説明を受けながら、慣れない作業もこなしていく
たどたどしい部分はあるものの、丁寧な指導に答えようと、
真剣に取り組む姿が窺える

作ってもらった生地を受け取り、慎重にフライパンに流し込んでいく
その後蓋をしたところでふーっと一息ついている

・
・
・　時間が経過し

お皿を被せ、ここで失敗しないよう慎重にひっくり返してみると・・・

甘い香りがふんわりと広がり、見た目もおいしそうである

用意しておいた取り皿に貴方の分を乗せ、その後で自分の分を取り皿に乗せる

と言いつつも、やはり貴方の反応が気になるようで、
一口食べた後は、貴方の感想を待っているようだ


感想を聞いた後は、限られた時間内で食事を済ませ、片付けをしていく

片付けがもう終わろうかという頃

そうして片づけを終え、厨房の感謝を施設の方に伝え、部屋に移動する

そう言って持ってきていた手提げ鞄の中から、包装された袋を取り出し、貴方に手渡す

貴方が開封すれば、中には、かわいいウサギとクマが刺繍された料理用グローブと
オレンジと白のチェック柄のエプロンが出てくることであろう

http://pds.exblog.jp/pds/1/201505/21/52/c0236752_713893.jpg
（イメージ図）

貴方からの感想を聞き、一頻り盛り上がり　少しの沈黙の後

感謝の言葉を述べつつも、お別れは寂しいようで、少し涙が窺えるだろうか


貴方からの言葉を待ち、少しお話した後は施設を後にする

帰り道でも軽く談笑等をして待ち合わせ場所に着くと、いよいよお別れとなると思われる




イザティルは満面の笑みで貴方に手を振りながら別れるのであった−