生存自体が奇跡とまでいわれている事もいたし方ない現状で。
何かを拒絶するようにまた首が横へと振られる。
人外、の気配。霊感などというものとは全く縁がなかった少女がうけた初めての感覚に恐怖は一層加速して。

地を蹴ればそのまま逃げ出すだろう。彼女に背を向けたまま。現状を拒絶したまま。

——自分ひとりの、奇跡ではなく。
その言葉に、幾人もの顔を、脳裏に巡らせながら。

少女は、その場から……消えうせた。

なぜか頭の上でぶんぶんと手を振っている。

妙に慌てるエリアであった。

眼光は鋭く、語気は荒く。
その場にいない弟子たちへと、怒りをぶつけるように。

話がずれたな、と一息ついて。

さらっと問題発言。

ラーフィーはルパンダイブを放った！！！端から先っぽだけでは済まなさそうだ！！

そこは太古の神々の決戦が行われたという呪われた土地。

そう付け加えて、ラーフィーは語り始める。

彼の地は、とある反比例する属性の神々とその神を崇拝する人々による数万年にも及び戦いがあった場所であったという。
長い戦いの末、対向する神は進化し続ける技術を使う人の力を恐れ、人の繁栄することを一つの策を練ってそれを数千年をかけて実行をした。

それが、超大型戦略級魔法陣の設置であった。
元々は"ヒト"に属する物やその文明を破壊するだけの魔法陣で会ったと言われたらしい。（この理由に関しては、ヒト以外の動物[*中訳：神は神という属性であるゆえ動物ではない）は戦闘の対象外ということで殺す行為は極力しないと言う一種の神の制約のため）

多少なりとも結果は変わったが、発動時のその力は凄まじく、その上に住んでいたヒトは絶滅した。その上だけではなく、その大陸の大半まで力が及び相手側の崇拝しているヒトまでも影響は及ぶ。


結局はその大陸、及び半径数千キロに住んでいた生命体は全てその生命を失った。
その後、お互いの手札を全て失った対立する神と神との直接対決となり、あっさりと両者差し違いという結果に終わったという。

戦いが終わったあともその魔法陣は辺りの魔力を吸い発動し続けた。
数百年の時を経てようやく魔法陣の力が弱まリ始めた時、何を間違えたのか・・・またはいつの間にか書き換えられたのか不明だが、別の属性の力が発揮された。
それが、生命体の不安定化であった。

--閑話休題、話は戻る--

そういうと、セレスは笑顔で笑った。


そして

と、呟いた・・・・様な気がした。

手帳をペラペラと捲っている

（12日目のメッセージへの返信となります、すみません！）

（この子が突然現れなければ、と出会いのなれそめを話す。唐突に現れた妖精の言葉をほぼノータイムで受け入れ、村から飛び出たことを。）

（赤面しながらも、失礼であると思うからか、照れているだけなのか、指を払いのけるようなことはせずに素直に撫でられて）

（最後に、小さな声で呟くと、口元の笑みをやや引き締めた。直後に、差し出したスプーンを口に入れる相手にあら、と声を出して瞬きをして）

（ふふっと笑みを浮かべると、差し出されたスプーンをこちらもぱくり、と食んで。少しだけ味わうと、手に持ったスプーンでチーン、とグラスのふちを叩いて）

（なるほどねえ、と頷くと、躊躇なくグラスそのものをレーヴェのほうへと押しやった。ツヅミちゃんはまだ食べる？とスプーンの先で示しながら、通りかかったウエイトレスにコーヒーを注文する）

あなたの言葉を聞いて、エルはそういったきり、しばらく黙り込んでしまう。

何か言いにくい理由でもあるのか、ぶつぶつと何か独り言を呟いている。
考え事に意識がいってるのか、聞かれないよう声量を絞っているというわけではないようだ。
あなたが耳聡いのであれば、その言葉を聞くことは容易いだろう。

そしてアンリエットはあなた方の様子を無言で見つめている。
あなたの言葉に応える様子はないが、とりあえず二人の会話を見届けるらしい。
黙りこくって、観察するような視線を、あなたとエルに送っている。

きょとんとしながら、あなたに質問をする。

あなたが耳を少し動かしたのを見て、少年は感嘆しているようだ。
そして目の前にしっぽが差し出されると手を伸ばして、

軽く触れた。

すぐに手を離し、あなたに謝罪する。

少年は何かを確認するように自分の髪を揉んだ。

あなたにそう申し出ると、顔を俯かせた。

声と共に、空間に逆さ吊りで——どこにもぶら下がるものなどないが——現れる。
その姿勢のまま、にゃははーと笑った。

くるんと一回転し、地に立った。