平原だー！
ここなら見晴らしがいいし歩きづらくもないね！

小さい亜人がちらほら居るって聞いたよ。
水辺にいたのほど厄介じゃないだろうけど念には念を入れて心してぶっ飛ばそう

オウ、ヒトだ。

………？

ンにゃ、ヒトではネェな。
…ヤマジジィだばネェどもな。

…ン。おとろがしたなはこっちの方だべや。
優しいなはオメェ様の方だァ。

野菜に好がれでるってェなは、不思議な物言いだげンど。
…まァ、カブッコにもおとろがしで悪ィがったは。

ンア？

アア…、ンにゃ。俺の声だば、普段はこンたモンだ。
あンべ悪ィわげではネェヨ。心配してぐれでありがどな。

カブは食ゥ。

べ、べっつにそンたに気にしてるわげだばネェ。
ちょごっとだっけ、ちょごっとだげだ。

山サ住んでる化物が…

…ンだば、ヤッパシ俺は山ジジィかも知ェネェ。

そうね、微妙な差はあるけれども、大体そんな感じ。
話すと長くなるから、そういうことにしておいて。

人間以外の生き物と喋るのは人類の夢だからねぇ。
どこぞの世界じゃ犬と話す機械まで開発している有り様で。

ふつうにご飯食べてたよ！　ふつうに！
えっとね、ふつうっていうのはね、この辺と同じってこと！

……雪避けして農作物作れる場所が無いじゃなかったからねぇ。
それで不足する分は木から取り放題だったし。

なす！　なすはね、好き！
夏のお野菜いろいろ入れてね、トマトとお酢で煮ると長持ちするの！
ぱぁ、と一瞬で顔が明るくなった。

きゅうりは生で食べられるよね、よしよし。
それじゃあ、さっそく、いただきます！

名前、ね。
……最近クーちゃん以外で名乗るとクローシェが不機嫌だから、クーちゃんでいいや。
ちゃんまで名前で。

産まれた理由か……
違うとかそうだとか、僕が言い切ることはできないけど、
僕はもっと彼女が幸せになれる理由であってほしいと思ってる。

この繰り返しの意味はあるさ。
……でも、酷だろうけどどうにかできる目処が立つまでは本人には教えたくないな。
毎日何もかもに怯えて過ごす様は見たくない

ありがとう。少しの間だけでも力になってくれるなら嬉しいよ。
薄情で申し訳ないけど、僕も自分が産まれた理由を判っているつもりで、
そのためには一箇所に留まっていられないんだ。
差し支えなかったら訊いてもいいかな。おろちが信じる、自分が生まれた意味

ああ、川の方の兵士さんは…すこうし慌てんぼうさんだったわね〜

ほんとうね、知らないから…知らなくてやってしまったのなら、
ちゃんと「やめて」って伝えて、分かってもらうようにお話しなくちゃ

あら、よくばりだって良いじゃない〜？
それで毎日が楽しくなるなら！

だって、お嬢ちゃんもそうでしょう？
そのまま土の中にいたのじゃあ、今みたいなことは多分出来なかったと思うもの

シホリさんも、トウジュウロウさんも、
きっと今の動いて笑って、おしゃべりできるあなたの方が好きだと思うわ〜

でも、本当に…どうしてそんなことが出来るようになったのかしら…

あ、いえ、頑張ったのは分かるのよ〜？
きっとね、すごくすごーく、わたしが想像するよりもっと、頑張ったんだろうなあって

でもそれは「どうして」かしら？
シホリさんとトウジュウロウさんがお好きで…「どうなりたくて」、
あなたはそんなに頑張ったのかしら？

エンブリオの力も借りず、種族の理(ことわり)を覆すほどの努力と引き換えに
得ようとしたその望みは……なぁに？

あなたたち、王様の家来さん？

バレンティナは前に出ないように

わかってるよー、どしたの？

俺、やるッス！！あんたを倒して出世するッス！！

オウサマは我々のキボウ・・・・・

王様は、悪い子なのよ。

独り占めは、ダメなのよ。

やーったね！

どんどん進んじゃおー！

ちゃんと僕の傍にいるように

あいあいさー

もらっていいの？

何これ！　使えるかな！？