「あら、片付いたんですか？」

「うん、今日も楽勝楽勝♪」

「いつもそういう風に仕事してくれたら私たちも助かるんですけれどねぇ…。」

「やめて…それ以上いけない…。僕だって頑張ってるんだよ…？」

「ま、いいでしょう。
やはりお嬢さんに護衛をつけて別世界にやったのは、これを避ける為なんです？」

「そそ。この時期は多いんだよねー。
僕の血か…娘の血を吸って王の力を手に入れようとする奴がさ。」

「やはりお嬢様にも力が？」

「あるある。あれ危険だし僕が封じてるぐらいにはある。」

「へぇ。」

「僕としては大きすぎる力に娘が振り回されるのは見たくなかったし…。
親のエゴかもしれないけど娘は凄く大事だし…？」

「人の息子と娘をボコっておいてよく言えますね？」

「ごーめーんーてー。あれは僕も調子に乗ってた！」

「…ま、いいでしょう。所で…この部屋、誰が片付けるんです？
カーペットなんてもう、血塗れですけど。」

「…業者頼んでおいてよ。」

「経費で落とさないでくださいね。」

「…かみさんに怒られちゃうかも。やだなぁ…。」

ブローチをじっと眺める。
特にアメジストには強い興味を示しているようだ。