Vanetta's Diary - Page.38

ここ数日元のパーティから離れてるからなのか、それともまったく別の理由なのか、
妙に落ち着かない気持ちで朝を迎えた38日目。

何と表現すればいいか……帰りたい、安心できる場所が欲しい、そんな気持ち？
あの二人とも何だかんだで随分長く一緒にパーティを組んでいるし、
離れて初めて気付く、随分大事な存在になっているのかもしれない。


それに、それとは別に……今まで意識に上ることさえなかった、
私はどこで産まれどこで育ちどんなきっかけで旅に出そして次元を渡る旅人となり
そして今までどんな世界をどのように旅してきたのか。
記憶を辿る以上のその先が知りたい、という考えがふと頭をよぎるようになった。
ただの一度でさえ振り返った事のないこんな事が、
今では小さな小さなトゲのようにふと気付けば心をくすぐって気にかけてしまう。


忘れていたぐらいなんだから、今ここで思いっきり悩んだとしてもそんなすぐに思い出せる訳なんてないだろうけど……
これもまた気付かなかっただけで、自分の中に埋まっていただけで、私が追い求める未知の一つなのかしら。
また面白い目標が出来た、ぐらいに、気楽に考えるのがいいのかもしれないわね。

さ、今日も気を抜けない。日記を閉じて準備を始めましょう。

がくりとうなだれつつ、