Vanetta's Diary - Page.23

まともに書くのは随分久しぶりな気がする。気のせいって事にしたい。

それはともかく。昨日でミニドラちゃん、そして今日でドールちゃんとエンブリオ契約を解除。


解除の時の感覚は……何とも言えないわね、あれ。必要な事ではあるけど、できればそう多くはやりたくない。
目の前には確かにエンブリオが居て、そのまま何も変わらないはずなのに、
契約解除を念じたその瞬間、体の一部が失くなったような感覚に囚われた。
それはすぐに無くなったけど……この世界での自分が、エンブリオによって構成されているという仮定を
図らずも補強してしまう材料を得てしまったようで……

それがもし事実としても、エンブリオを今更手放す事など出来ないという所まで含めて、
この世界自体に何らかの作為を感じて気持ちが悪い。

考え過ぎてはいけないと、この事について考える度に思うけど。それでもどうしても考えてしまうのが。
自分に影響がない
──自分の特性から、例えこの体がエンブリオに乗っ取られようともこの世界から離脱し影響を無に戻せるという安心感──
のが分かっていても、ここまできな臭い世界はそう無い。私の記憶の限りでは。
安全だからこそ気になる、深入りしたくなる……という事かもしれない。まったく、酷い好奇心。

気になる事こそいっぱいあるけど、やはり一番重要なのはエンブリオか。
研究棟がどこかにあるという話を聞いた。社長(※)が探索に草を放ったとか。
自分達で行く予定も今のところ立てられないし、何か見つかったかこまめに聞いてみましょうか。

研究棟以外でも、私達自身で見て回れるように何かしらのプランを立てるべきか、も考えておかなきゃね。