王都の中にある公園は、昼時という時間の性か幼児よりか、その場で休みを取っている人影が多いい様に見える。
ある者は設置されたベンチに座り。
ある者は建てられた小屋で用を足している。

それを横目で見やりながらも、彼は黙々と公園を歩いていく。
当初、彼がこの公園に現れた時は小さな混乱が起こった。当たり前だ。
彼のテリトリーは元々城外の平原だったのだ。
こんな障害もなく、柔らかい土と石畳で整備された場所なんて、殆ど無い。

「人臭ぇ」

鼻の頭によった皺に再び悪態をつきそうになった。

「あらあら、このいい天気に台無しな顔。ふふっまさに太陽に吠えろ！？」
「———？」
「えぇ、もう下の子が大好きで。4歳の頃から見ててちょっと母親的には複雑だけど、あの正義感と純真なところはやっぱりカーフェイに似て！あぁんもう可愛いわぁ！！」

顔の横に四角い板を当てながら、くねくねと嬉しそうに話している女性がいた。
彼女が居るのはは彼から一番近いベンチだ。その左側に座っている。
いや、正確にいえば、彼がそのベンチの傍から離れない様にしている性か。

またかよ……、と内心で溜息をついた彼。

「アンタも何だかんだで元気だよなぁ」

何の気なしにこぼれ出た言葉。
彼女は動きと、一旦高揚していた気を押さえ、

「あら、当たり前じゃない。あたしはカーフェイの妻で、家族の母親よ」

ふふっ、と目を弓なりにして、

「外で父親の甲斐性を見せつけられちゃったら、女としてそれに応えたいと思うじゃない」
「……」

旦那、と彼は呼んでいる。あの旦那の雌、と言われどんな雌だと思ったが。
———こりゃまた旦那、大物を引き当てたな

この雌の女性としての在り方は独占欲に近い気質に近い。雌としての自分本位の在り方とも言う。
在り方は様々で善きものにも、悪しきものにも転じる。しかもこの雌は強い。
何が、と聞かれても、具体的に言うには難しく、ただこの女を表すとしたら強い、という言葉が妙にしっくりくるのだ。
くるり、と彼女の方に背を向け、彼は再び歩き出した。

「後10分位ね。それ以上の無理は流石に筋肉を傷つけてしまうわ。それとその義足、中々似合ってるわよ」
「ありがとうよ」

大腿から伸びる、白亜の両義足。
両前足の義足はまだ覚束なく、今だ危なっかしい歩みを作っている。
幾度も躓く。立ち上がれない事さえあった。
だがもうコレは己の脚なのだ。
脚と受け入れた。なら思える。この両脚は己の進める所まで進めるのだと。
まだ慣れない足取りで、はっきりとした言葉を背後の彼女に投げかけた。

「軽めの肉、旦那に言付けておいてくれよ」

こいつ、気がついてないっ！！

＞ガルさん

>ティシア＆エレアナ

*さらさら滑る様にエレアナの髪を梳いていく*

*小さい声とは裏腹でこの子目が本気だわ*

*こそっと小さく耳打つ。年頃の子の悩みを打ち明けるには、男性を交えるこの場はやや相応しくない。せめて一旦彼女が落ち着ける場を作ろうかと声をかけた*

なんか期待されてる……

コインを1枚取り出すと、握って再び開けばコインが消えて、軽くふればまたコインが出てくる。

そんなことを次々とやってい……

コインがちゃりーんと落ちた

プララの頭をゴリゴリとコブシで押す。

バタっとコケるサニーであった

*何かを発見して嬉しそうだ*