あやさんや六花さんはこの一揆が終わったら帰るのだそうです。
ローさんも、多分またどこかへ旅をするのではないでしょうか。
私は……見栄でお店を持つとはいったもののさて、どうしましょうか
本当に持てるのかどうか、わからないですね。
新しい世界……新しい世界か。
協力をするとは言いましたけど、私にそんな知識があるはずもないわけで。
成功するともわからないとなると余りそれだけを当てにするのも違う気がしますね。

つまり何が言いたいのかというと、今まで通りにしていればいいのではないか。
そんな気がします。
何かしてほしいと言われたときだけは何かをしましょう。
できる範囲で。

とりあえず、今は目の前の障害を取り除かなければいけません、よね？

経済面で頼るのは当然と言えば当然だろう。
アムルイ自身も調べてはいるだろうが、全てを賄えるわけではない。
相場に関しては、純粋に数で対処しなければならないのだ。

ついでと言いながら、頼まれたのは不穏なものだった。
これは別に、金で買収しようということではないのだろう。
買収するのであれば、金貸しなどと迂遠な真似は必要ない。
相手が飛びつくような額を、最初から渡せばいいだけなのだから。

それが意味するのは、大義名分さえあれば、対立した相手を攻撃できるということ。
将来を見据えて、自分達が正義の側に立てるようにと、彼女は金貸しを依頼したのだ。