地下牢か。
……地下牢ねぇ。なんでこんなとこにあるんだか。
ま、一旦ここらを探索してみて、実入りがなさそうなら入ってみるのも手かもしれんな。
正直、この世界の政治やらなんやらがわからなさ過ぎて今一身動きとりにくくてな。
なにかしら、そういうのの手がかりがあるかもしれん。

クリスちゃん！クリスちゃん！可愛らしいお姉様ですって！うふふ、これは惚れられちゃったかしら！

……クリストファーです。

……そうですか、そのような者達もいるのですね。

あ、二人だけじゃないのよ。後、十二人ぐらい仲間がいるの！頼もしいでしょう？

あら、ありがとうございます。でも、ご武運祈られてもいいものかしらね？クリスちゃん？

あらあら〜、ユベールさんは褒め上手でらっしゃるのね〜！
そんな綺麗な御目でそんなにに褒めていただいちゃうと、照れてしまうわ〜！

それに、詩人だなんてとんでもないわ〜
わたしは単に、言葉を読むのが好きなだけ…

目で、それから声で…
良い詩や物語は、紡げば紡ぐだけ磨かれて、魔力を持つものなのだもの

ユベールさんも、きっとおわかりでしょう？
あなたご自身を含め、ことばの力をご存知の方と沢山絆がおありなのですもの！

それだけのご縁があったからこそ、
そのような…まるで大河か織物のような物語の欠片…いいえ、素をおつくりになれたのだと、

……？

本文がなくなっていたとしても、でも、索引は残っているわ〜！

実際のところだなんて、関係ないわ〜
このご本が幻だったとしても、初めてお会いした私にだって読めるほどの
強い"想い"を留めてらっしゃるのだもの
だったら、そうやって形をとどめてくださっている間に、
しっかりとした紙へ、内容を書き写して形を残しておくべきだわ〜
そうすれば、記事を書いてくださった方にも、「もう一度書いてください」って
お願いしやすいし、その方も何を書いたか思い出しやすいと思うもの

大切なものなら、まず残すことを…消さないことを、頑張らなくちゃ！

……友人か。なるほどね、いや、いいさ、そういうもんだ。
過去に見たものはどうしても人を引きずっていく。どれだけ錯覚と知れてても、よろめきの中にかつての友人を見る。そういうもんだ。……

救援する気はあるわけだ。ま、それならメルンテーゼ人もとやかくの文句は言わねーだろうさ。無私の善意で来てるヤツのほうがむしろ少数派だろう。

……ノタウィア・マニス、行ったことはねーけどな、知ってるさ。
反体制？
《帝国》への叛逆でアンジニティへ行ったと？

……にわかには信じがたいな。
すると《否定の世界》から脱け出してきたと？　あんたが？
アンジニティは、そうしたことを赦さない場所だと思ってたがね。
脱獄囚……しかもそれがなんだってわざわざ、もとの帝国へ帰る？
クーデターのためか？

……だとしたら、

あたしはあんたの味方になれるな。

私はオルガ。
オルガ・オルガノ—ル。

革命の世界から来た《革命者》だ。

私たちは、あらゆる世界が、どんな王を戴くことにも頷かない。
そういうふうに呪われている。

ん……あぁ、これが『貝』に『蟹』か。
やっぱ世界が違うと面白いもんがみられるな。
……うちじゃ絶滅してんだよ、こいつら。

新王に与するエンブリオ、その罪、万死に値する

今日、良い日やな。そう思わん？

・・・・・ちょうど、暇してたところだ。

お生憎様。

そして静寂、か

食えるのかな、こいつら……

さあ、行きましょう。

何でしょう？

うん？ 何か、あるようだな

こいつぁ少しは使えそうだな。頂いておこう

ちょいと腕馴らしさせてくれよ。

手加減無用……ゆくぞ

勝ちてぇなぁ…、勝ちてぇよぉ！

負けないからねっ♪

腕試し、まぁ…手は抜きませんよ。行けますか？一翔。

ああ、頑張ろう。　まぁ、頼むよ？零砂。