潤いに満ちた水辺から一転して、乾いた不毛の地へとやってきた。
　道中で、コヒメと知り合いだという、ネージュという少女が仲間に加わった。獣耳繋がりで知り合ったとか、
　これがまた強い。コヒメとはまた違う、魔術使い？後衛型？って言えばいいのかね。とにかく後ろから飛んでく光りやらなんやらが強い強い。

　んで俺と言えば、

「……ふぅ……終了、と」

　相変わらずのそのまんまってやつで。日々の鍛錬の成果かはわからないけど、最低限、足を引っ張らない木偶の坊をやっている。まあ、そんな数日で激変なんてするわけもない。
　ただ困ったことが一つ。あの湖での一件以来、コヒメとビミョーな状態なのだ。だいたい俺が悪いのはわかってるんだけど、とっつきづらくなってしまった。そのせいで、ネージュにも接し辛いし。
　何か、関係を改善できる何かがあればいいんだけど。

「……ま、なるようにしかなんねえか」

　せめて、気楽に飯が食える状態くらいには、持っていきたいね。

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