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PTと言うのは不思議なものだ。
久しぶりに一人、剣を抱えて歩きながら空を見上げると、ふとそんな事が頭を過ぎる。

今までずっと一人放浪していた身としては、装備強化を誰から行うかなどと頭を悩ませることもなかった。
食事の配分にすら悩まないといけないのだから。
それに比べて一人旅はどうだろう。自分が全てだから。自分の好きな事をやればいい。
面倒臭そうな依頼は蹴ればいいし、安くても楽しそうな依頼ははい！の一言で受けられる。
気が乗らなければ一日寝ていても怒られる人はいない。
いない。
気楽だ、一人は。

でも俺は、一人じゃなくてわいわいやって行く方が好きだったから。
毎日リーダー特製の朝ご飯と笑顔が出てきて、終わると真面目な師匠とのすっごい辛い特訓。
たまーにヒロが覗いて、さっぱり駄目だな。って一言酷い事言ってまたどっかにいく。
その後、頑張りましたねっ。って姉ちゃんがお菓子をくれる。
そんな生活の方が好きだったんだけどな。
だから、ついていきたかったよ。

その考えが、いつまで経っても子供だ。大人になれない。大人にならない。
皆と別れたあの日から、何年経っても、何を成しても、何人殺しても、進めない。
けれど、子供のままでいたい。
有り得ないはずだけど、また皆と会った時、皆はあの頃から何一つ変わっていない気がして。
俺だけが一人、置いていかれたように大人になってしまう。

そんな馬鹿な事あるか。って呆れてくれる人が、なっちゃうものだよ。と諭してくれる人が、何を甘えているんだと怒ってくれる人が、
一緒に考えましょうっ。と撫でてくれた人が、そのままでいいんだよ。と笑ってくれる人が。
誰か一人でも、傍に居てくれたなら。

あの時、連れて行って。と、最後の我儘を言えていたら、何かが変わったんだろうか。

主にうるさい方面で気にする場合が強いらしい。面倒見がいい自覚はあるが、追い付く体力がない、から。

不安げに言われると困ったように。貯蔵量が1か2だけでもあれば動かせるのは確定だけれど、無いとなるとどうなるだろうか。
初めての試みだから、正直自分にも自身は無い。

やる気をみせるあなたの様子を見ると、片手間に置いていたトランクを開ける。中から小さな親指サイズの、透明な瓶—中には黒っぽい種のようなものがある—を取り出す。

そして、彼に瓶を手渡そうとする。

2D6 = 5 ( 1 4 )

（※もし気があれば特殊タグでダイスロールをお願いします。こちらが振った2d6の数値より高い、あるいは同値であれば成功となります）

　手を伸ばされ、一瞬身構えたけれど、思ったよりは穏やかな手つきだった。大人しく撫でられている。
　嬉しそうに笑う彼を見て、きょとんとした表情を浮かべる。

　とりあえず、魔法について、彼女はそう思っていたらしかった。
　手摺について真顔で言われれば、少し視線を逸らしつつ、

　と、逆に問い返した。

　その言葉こそ、不思議そうに繰り返して。
　少しの間、考え込むような素振りを見せて。

すんでのところでひらりとよけた。

この青年はあなたに友好的な興味を持ったようだ。
すっと手を差しだしている。どうやら握手がしたいようだ。