『レイレイ、そのセシルちゃんとやらの話しをするとき、嬉しそうだねぇ。

　…もしかしてぇ、彼女さん？』

海辺で闇豹に言われた言葉が、ここ数日、頭から離れなかった。
ブランチマンにセシルが倒された時の自分の慌てよう、
尋常じゃなかったのを覚えている。


　　他人には丁寧に接するように


異端の男のハーピィである自分を毛嫌いもせずに育ててくれた、
集落の長様の教えだ。

そんな自分が相手を呼び捨てにしてしまったことが、自分にも驚きだった。
セシルに関わってから、自分が変わって行くことに日々驚きを隠せない。

だけど、嫌ではなかった。むしろ、とても嬉しかった。
一緒に行動することが、隣で笑うセシルが、とても、眩しくて綺麗に見えた。

相手の性別すら、まだ分かってはいないけど。
聞いたとしても、どちらでも良いと思った。






砂地で過ごす夜は寒かった。

自分は上半身以外は羽毛や鱗に覆われた足だから、
そうでもないのだが、セシルは寒そうだった。

傍に寄ってきたセシルに羽を貸して欲しいと言われ、笑みを浮かべて了承する。
この子に対して自分は随分と甘いものだ、なんて内心思いながら。

いつもならすぐに寝てしまう兎人は、珍しく起きている。
その口が紡ぎ始めた言葉は——








　『・・・レイさんは、信じていいんだよね。』








※ENo.1577 セシルの日記とリンクしています。
※ENo.696　ティーチェさんのサブキャラ、闇豹さんをお借りしています。
※最初の方のロールは、交流サイトである
　『Xross roads』様で行ったロールが関係しています。

---VSトキサメ---

普通に飛んでました。盛大に羽ばたいてました。レイ。

『この間取り込んだウンディーネの残りかえ。』

さみゃあさみゃあと鳴く不可思議な水色の生命体を見ながら、
カゲがぽつりと呟いた。

ウンディーネっぽいものが仲間になった。

たんぽぽの魔力を鎌に移しました。