・・・コイツぁ、引き分けか？

成果っつうかよぉ、キノコってデカイほど価値があるモンなのか？
なぁんかよぉー。あんまりデカすぎても薄気味悪い気がすんだけどよぉー。

海に囲まれて育ってるらしいからよぉー、塩しかねーんだろ。

世の中なぁ。いやぁ、地方の田舎限定の平和な時代に過ぎねぇと思うぜぇ。

この反乱の前から軍や兵士は居ただろうが。ヤツらぁ元々ぁ何と戦ってた？
今の俺らの相手は死人と魔物の群れだぜぇ？　コイツらぁ何所から来た？

この世界の人間ってぇのたぁ毛色の違う連中まで集めてんのはどっちだ？

殴り合いまで行きゃー、ちったぁ気も晴れただろうがよぉ。

別にオマエらのソリが合わねーのは勝手にすりゃーいいしよぉ。
どっちも謝る必要なんかねーぜぇ。気に入らねー時ゃーまた殴り合え。

俺ぁー、ちーっと出かけてくるぜぇ。気になる事があるからよぉー。

ああっ！賭ける前に殴り合いはじまっちゃったぞー！！

うーん、じゃあ引き分ける方にシータケ５コ！！

なんか、イシュメールの口から『楽しく』何かするって聞くと新鮮だねー
いつもしかめっ面してるからかなー

魚つつく他にも楽しいことないかー？楽しいこと考えてるとニヤニヤするぞー

ワッ！ごめんな、ネイちゃん〜！
ゴリゴリやったらほぐれまくるかと思ったよー！

そうかー、ネイちゃん温泉好きかー…そっかー

……わかりましたよ、ホットロッド。
お望み通り、しばらく黙っていましょう。
私も他人と話すのが少しばかり億劫になっていたところです。

それはそれとして、他人の諍い事で勝手に賭けを楽しむのは謹んで貰いたいですね。
外野に茶化されて気分の良い事ではありませんから。

まだらさん、ちょっと黙っててもらえますか？
まだ気持ち悪いのが抜けてないので…　あなたの真似事はしたくありませんし。

痛い？
痛いな…　ああ、痛い…

あーはいはい。

頼まれてた装備品はちゃーんと作ったよ。
出かける前にさァ、駄目なとこが無いか一応見ておいてね。
君の装備は解らないもの多いから…

アッハイ
もう肩もみ大丈夫です、ドーモ。

それよりさあ、まだら。
今度で良いからイシュメールのご飯に
とびきり効くキノコでも放り込んでおいて。

もちろん極秘でね♡

そうそう。辛気臭い顔したまんまじゃ
運気も逃げちまうってんでな

ピンチの時ほど不敵に笑う、くらいが丁度いいのさ

おうよ、韮市はなかなか悪くなかったぜ。
様子見というか、雰囲気が掴めたってだけで儲けもんさな

鎧兵士…ああ

知り合いどころか、なんていうか
俺ちゃんが開発担当したんだなあこれが

…ひょっとしてアレかね、闘技大会がどうこうとかで
ぶつかった相手の話を聞いた事があった気がしたが…

そういうアレかい？

痛いじゃないYO☆！

うむ、人混みなら仕方がないな。

闘技の時は闘争、感謝するぞ！このエンブリオたちは皆盟友であるゆえにな、賑やかなものであろう。

賑やかどころじゃねえがなぁ……と、アンタもモノ作る質かい。妙だろう、この金ぴかアタマの持ちモン。まあ、俺としてはアンタがモノつくりってんなら、アンタの作る物の方が気になるがなぁ？

この鎧は某の一部のようなものであるからな！得物の名は金楊枝、見るならば自由に見ると良いぞ！

（おや、と訝しげに思案していたが、しばらくして得心が行ったように頷いた）
なるほど、どうにも話の細かい部分が噛み合わないと感じていたのですが、そういえばネイベールは迷い森がどういう場所かというのをご存じないのですね。
この世界出身でない者と話す機会などずっとありませんでしたから……うっかりしていました。

迷い森と呼ばれる場所は、どこにあるのか誰も知らないのです、私ですら。
このメルンテーゼにある森の深い場所に入って行くと、全く違う場所に迷い込むことがある……そこが迷い森なのです。
迷い込むのに人や獣や魔のものやエンブリオの区別なく、そのために話したようなことが、起こり得るということですね。
彼らも意図せずして迷い込むわけですから、不幸なことですが。

天災——確かにエンブリオのない世界からすれば、そのように映るかもしれませんね。ただ、私達にとっては生まれた頃から、それこそ身近に存在しています。ですので、強大な自然の一部分という感覚がありますね……それこそ、エンブリオを祀る土地もいくつかあるようです。

ううん。

生業にせよ大々的に宣伝しても、なんだか神秘性に欠くしねえ。
ひっそりやっていくのが、やっぱり職業イメージ的にも良いのかな……。
噂はできるだけ流れると良いが。

吟遊詩人。そちらにはまだ居るんだねえ。
私の世界ならすぐ取って食われそうだけど。
余興……余興か……そういう存在のほうが、穏便なのだろうな。

大事に関わる占いを求められるのは良いとしても。
しくじったら首を取る勢いだし。
下手な某かの信者には悪魔の手先だと何かと食ってかかられたし。

あ、そうだね。
いや、実際の所は私も詳しくは訊いていない。
マンボウクッションとかイトグルマ？　は持ってないし……。

うん。……なんだったっけなあ。

聖ルリアンナの生誕日？

か何だったか、年の末だったから君も覚えているだろう。
私は若干うろ覚えだ。
なにせメシの旨さで他の記憶が飛びかねん勢いだった。

あっ、そうだろうそうだろう！！
亭主殿はとても気さくで良い殿方だ。
初めて入った時は緊張したけれど、彼の人柄のおかげですぐ馴染めたよ。

もちろんだ、ネイ殿！
くっきりしっかり、事典亭への道は覚えているよ。
任せておいて。

　？

……。

　えっ。

お、思った以上にその……年上というか。わ、若いんだね。
てっきり、成人してそう間もない……、
いやその割にはだいぶ落ち着いてるし……。

見てみろってんだよぉ、この有様をよぉー。

まったくもってクレイジーでよぉ、しかも酷くなる一方だぜぇ。
とりあえずよぉー、噛み付かれんのだけは何としても避けろ。

なんか焼いてもギリギリアウトっぽい人たちだね

……

まだ出てくるか。キリがないな。
だが亡霊が相手なら遠慮はいらない。容赦なく暴力を叩きつけてやればいい…！

またかよ！
臭いよ！

私に歯向かおうなんて、一千万年早くない？