それは毎日のどこかの話。

僕は手を振った。もう慣れた。はずだったけど。
僕は普通に自分の部屋に戻り、いつものような本を開いて、…ふとさっきの封印された怪物の資料の在りかを思い出し、手に取る。資料、と言うよりはおとぎ話に近かったが。
『王女と国』と書かれた表紙をめくる。




「あるところに、小さな小さな国がありました。
その国は一人の小さな王女の元、平和に暮らしていました。
しかし、ある日、おおきな悪い龍がその国を滅ぼしに来ました。
国は大混乱に陥り、多くの人が傷つきました。
兵士や騎士が何人も挑みましたが、龍を倒す事は出来ませんでした。
王女は全てを失いました。
王女は悲しみ、そして決断しました。
王女は自分のありったけの力を使い、神を呼び出し、龍を封印するように願いました。
神は願いを聞き入れ、遂に龍は封印されました。
国は静かになりましたが、人々がいくら探しても王女は何処にも居ませんでした。
ある人は言いました。『神様が王女を連れて行ったのだ。勇敢な王女を讃える為に。』
王女は今でも国とともにいます。」



いったん読み終える。そして挿絵にはおおきな紅い龍と小さな王女の姿、そして神様らしき人の姿が書かれていた。
何かを思い出したように、僕はその挿絵を持ってさっきの人の場所へと走っていった

いつものような敬語だ。人の恩恵につかるようで嫌だ。まあそれをいえる立場じゃないのはよく分かっているのだが。

僕は絶句した。
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そして名前は決まったらしい。設定？そんなの後で一分で書きながら決まると思うよ。

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きょとんとしている