文化レベルの差。世界観の違い。
同じものに対する認識の差。そういったものをたとえに出されると、さっきまであんなに小煩かった少女の口は閉ざされて。

とはいえ、やってみろ、なんて提案には流石にぶんぶんと首を横に。
いや、一度では足りず。ぶんぶん。ぶんぶん。ぶんぶん。4回はやった。

慌てふためいているところからの、真実のお知らせ。
赤くなっていた顔が、急に真顔になって、さっきの2倍ぐらい煩い声で喚きだした。低レベルな罵倒文句も混ざった。

今度はハンチングを脱ぎ、胸に当てて御辞儀をした。
そして、ミハイユに微笑みかける。

こっちを向いてと言われても少女は履いていない。
何故かこちらの方が恥ずかしそうにしてぬいぐるみで顔を隠して
できるだけ正面から見ないようにした。

自身をきょろきょろと見渡して、出来るだけ相手の下半身は気にしないように

ヰルと名乗った少女の言動を受ける龍は少し訝しげでもあった。

だが、何故か感慨じみた反応を示す龍だった。

少し、何かを思案する様子を見せた。

不思議と干渉は湧きそうにないな。
龍の表情が少しだけ柔らかいものとなった。
本当にそう思っているらしい。

語り終わった後、得意げに見上げ。

センスは絶望的だった。