今度はしくじらないように頑張りましょう

その辺り話が通じやすくてこっちもやりやすいよ。

あの子見てるとさぁ、それこそ状況も変化も楽しんだモン勝ちって気がしないでもない。
それこそ可能性や最悪は想定しといた方がいいけどね。

……ちなみにそれ、飾りじゃぁないなら、やっぱ引っ張ったら痛いのかい？

そんな小難しく考えるなよ。別に正解も間違いもないと思うけどなぁ？
何でこうなったか、に関しちゃ……それこそこの一揆の戦いを通じてる間、もしくは解決した頃に分かるかもしれないしね。

……それもそうだな。確かに私は剣術やらの道に進むまでは、居ても居なくても一緒……みたいな態度のヤツが多かったからなぁ。

でも古老連中は懲りないなぁ、とは思うけどね……私が外の世界出回る機会が多いからこう、あまり騒ぎを起こしてくれるな……みたいなことを始終。

コマリって確かにちょっとどっか抜けてそうだよなぁ。私はそういうトコも結構好きだけどねぇ。皆が皆ピリピリしてたらやってらんないし？
世間知らず……は、その祖父殿んトコで修行やらずっとしてた都合かい、やっぱり。

私だって異世界飛び回ってても、大抵戦闘中心だから、この前もでぇと、とかいう言葉を知らないと呆れた顔されたぞ？

ま、それは兎も角、感情的になってない折なら気をつけるようにするよ……いちいちあれこれ壊して、修復術使わせるついでに連れからも説教喰らうのは勘弁だし。
感情をコントロールとか考えた事ないしなぁ。私はこう……堅苦しいの駄目だしさぁ。好きにしてないと今度はストレスで切れそうになるっていうか。

……ここは素直に受け取っておく方が正解だろうな、どうも有難う。

だが私はコマリの生き方だって十分立派だと思うぞ？　それこそ腕上げるために修行してきたんだろうし。

体力あるのは大事だよ？　息切れしちゃ折角の技術もあっても宝の持ち腐れってモンだ。

武具扱うなら実戦で実際に見聞きもいい経験になるだろ？　それこそ私もここは創る側ならこうした方がいいだろうな、とか、対戦相手の武具装備見てるだけでも勉強になるしねぇ。

コマリはホントにいい職人の血を引いてるよなぁ。だからいい腕してるんだろうけどね。
あぁ無論気になるさ、対戦相手が強くて面白い得物使ってたら、剣打ち合わせてる最中はさすがに余裕ないけど、終わったらちょっと触ってみたい……とか思わないでもない。

さすがに知り合いでもない限り、自分の得物に触れさせてくれるヤツはそうそう居ないけどさ。

アンタ、いい職人さんの血引いてるなぁ。“生涯鍛錬で最高、はあっても人生最高、は死ぬまで追いかけるもの”か。いい言葉じゃないか。私もそう思うよ。

今の一戦は最高に近い実力を発揮出来た、そう思える折があったとしても。そこで満足したら……そこで終わりだと思ってる。
だから剣を振るえる間は多分、人生最高を目指し続けるよ。

いや銃器は駄目なんだよ、さすがに。あれは相性が悪い。弓とかそっちならまだしも、銃弾の換装やら何やら細かいのが駄目だ。
うちの故郷もそっちは武器類でも見本程度にしか置いてなかったしね。他ならある程度揃ってるんだけどさ。

確かに希少は希少なんだけどねぇ、本来は私みたいに魔術が使えないヤツにわざわざ渡すブツじゃぁないんだよ。うちの連中はほぼ１０割が優秀な魔法使いだからさ、それをより効果的に活かす為に使うヤツのが圧倒多い。

私の場合は魔術が壊滅的に才能がないから、そっちの補佐して貰う為に専用剣創って貰った形だからねぇ。で、そこまで大事なブツ渡すからにゃそれなりに仕事してもらおう、ってあちこち飛び回ってるだけさ。

信頼されてるかどーかは怪しいが……ま、成果あげて戻ってくるようになってから、腕だけは認めてくれるようにはなったかもね。

アークは厳しいってより堅物なんだよ。典型的な頭固くて口煩い年寄りってヤツ……。

誰が年寄りだ。偉大なる神聖霊は長寿であって然るべきであり、年配者には敬意を払うべきであり、そんな我が加護を与えているというのに、まったくこのマスターは……。

あー…あれは後でさすがにちょっと反省はした。けど、なんかさー……いかにもお前みたいなヤツには身に過ぎたものを与える事に感謝しろ、みたいな空気が嫌でさぁ。そこまでして欲しくないって、つい、勢いで。

コマリは優しいヤツだな。寂しくないよ、今こうしてアンタが話したりしてくれてるように、この世界で相手してくれるヤツも増えたしねぇ。

そんなアンタを育てた祖父殿が幸せじゃなかったはずがない、私はそう思うね。
で、大抵そういうヤツは養い子の幸せを祈ってるもんだから、コマリも幸せ探しをすることだな。

私も口うまくないからよく失敗するけどね。そういうヤツの方が信頼出来る。少なくとも私は策謀やら働かせるヤツより不器用な位のが好きだよ。

そうだなぁ、だとしたらまだまだ精進しないとね、お互いに。

創り手も相手をみて創らないと危険な事になりかねないからね。

……自分の鍛えた武具が、悪事に使われるような事があったら、気分悪いだろ？　そんなヤツに渡さないように、見極めだけは大事だと思うよ。

丁度ソロ仲間と交換で入手出来るブツから新しい装飾を創る予定があってね。早速アンタの腕をアテにさせて貰う機会が出来そうだよ。

私なんか、じゃなくて。私がコマリに頼みたいんだ。良かったら仕事請けてくれないかい？

……その、装飾類は、苦手なブツが多いんで……適当に使いやすそうなのを見繕って創ってくれると助かるんだが。

２２歳ね……そういわれてみたら確かにまだ１０代後半でも通用しそうだな。

ま、それなら私の方が年上だから安心していい。

……ってなんでそこで顔を覆うんだい。私はアンタの事気に入ってて、機会があるんだから創ってもらいたい、何もおかしな事じゃないだろうに。

その手の事になればやっぱ職人だなぁ。そうだね、じゃぁ今度の地点で声かけるから一戦一緒しないかい？　こっちもそれこそ仕事頼みたいしさ、材料があれば私の方も見せてやれるかもしれないよ。

魔術は私もさっぱりだから、どっちかっていうと特殊能力活用してんだけどね。

それも個性ってことでいいんじゃないの？

それこそその手のって誰かに言われた程度で直るもんじゃぁないし。私もそうだからなぁ。無意識とか分かってないって、文字通り困るよな。

それこそ最悪を想定しておくのは大事だよ、戦術組むなら当然やるだろ。
だけどそこに捕らわれててもいけない。最後は勿論勝つためにやるんだからさぁ。

ま、それこそ何かおかしなことあったら相談しな、アークは私と違って神聖霊……それこそ精霊と神様の中間みたいなのだから、魔術とかそっちは専門だしね。
コマリの事は随分気に入ってるから、妙なことがあれば気持ちよく力貸してくれるよ。

……鍛冶屋ならハンマー系の殴打武器だろうとは思ってたんだが。まさかそこまで巨大で質感のあるブツ使ってるとは思わなかったよ。
いやそれ振り回すのは並みじゃ出来ないから。普通に破壊力あるから。

……共闘声かけてみたはいいけど、こりゃぁ巻き添えにならにように私の方が気をつけないといけないかもしれないねぇ。

…通していただきますわ

うん…落ち着いて……

…皆、構えて！正面突破、いくわよ！

わわわたしに任せてっ！！！

イィから・・・・・下がって・・・・・

そのまま、おとなしくしていてくださいね

ふう…終わった？

さ、もう十分でしょ。仕切り上げさせてもらうわ。

・・・・・力が足りなィのなら、仕方がなィ・・・

・・・・・・まだだ、フロラ・・・私は・・・・・まだ・・・・・

君を・・・・・救えない・・・・・

何かしら？