誰かといるのは、私は好きだ。他人を干渉し、他人に干渉される。自分が持っていないものに憧れを感じ、珍しさを感じ、興味を持つ。私は研究所で色んな科学者と干渉した、それこそ他の部署の人へも私の方から話しかけた記憶があります。そうそう、私のお気に入りのカフェに行くと、面白い人がたくさん居たんですよね...私の嫌いな上司を除いて。あの方はどうも好きになれない、私の資料や仮説を見せても何も言ってくれないんですから。ああ...嫌な記憶が蘇りますよ...。 ———————————————————— 博士！見てくださいよ、この論文！例の『竜の欠片』を観測したデータを元にした『固定認識理論』ですよ！この実験さえ成功すれば、人類にも『具現化』が可能になるかもしれないんですよ！ 「...だから言っているだろう。『具現化』には手を出すなと、お前には関連資料の閲覧許可すら外したばかりだというのに。そんな絵本みたいに願いが叶うわけが無いだろう」 でも博士、『大戦時代の竜の欠片』を発見したのだって私ですよ？地下5000mに埋葬されていた竜の翼...あれが見つかってから、『具現化理論』が発表されたんですから。確かに、私は見つけただけで、実際に具現化理論の論文を書いたのは博士ですけど...。 「その論文を書いた私が言っているんだ、あの竜には人類に対して何の利益にもならん。上のやつらは竜の再生に頭がいっぱいらしいけどな...「全てを幸せにする白竜」だ？そんなものに、何の意味がある。幸せっていうのは、そんなもんじゃないだろう。そんなにの頼った結果が...破滅した世界だろうが。私達の世界の「前の世界」がどうして滅びたか...お前は知っているだろう」 ...博士が言ってた、『降臨戦争』ですか。しかし、しかしですよ博士...もしその力が、人類にも可能になれば...人類は大きな進歩を遂げるのですよ？それに、「知恵の実」を手にした人類が、「生命の実」をも手にする事で何が起きる事か...。 「...お前の夢物語にはうんざりなんだよ。お前は私の言う通りにしていればいいんだ、だからもう忘れろ」 な、何するんですか！？私が何度も考察を重ねて書いた論文なんですよ！ああ...もうこれじゃ読めない...。 「これでいいんだよ、お前は私の元で研究をしていればいいんだ。少なくとも、私はお前の事を気に入っているんだから余り私を失望させるな。今日はもう休め、お前には休みが必要だ。じゃあ、また明日来い...四葉。」 ...........また、来ます。失礼しました...。 ———————————————————— 私は上司...博士に何度も論文を書いては見せて、そして捨てられる。 博士は天才だった、私とは比べられないほどの知識と考察力を持っている。私が『竜の欠片』の存在を知ったのも...ハクロ=アカメのおかげだった。実際、私が誇れるものは今まで何も無かった。 私は博士を超えたかった、いつも見下してばかりの博士の知識を超えたかった。だから、私は超えられるものを見つけた。それが『具現化理論』、望んだものが現実となって表れる...神と同等の力とも呼べるもの。でも、博士は私の研究...『具現化理論』の研究を認めてくれない。どうしてだろうか？ なぜ博士は私を認めてくれない...認められたい...。だから、私はこの研究を続けた。私が『具現化』の力を手に入れれば、博士は絶対に認めてくれる。そうすれば、私は博士を超えられる。そう信じて、研究を続けた。 ———————————————————— そんな事を少し思い出しながら、遺跡を進んでいく。出会ったイルカの少女は、あまり私の事を好意に想って無さそうな様子ですが、あまり支障はなさそうですね。もう暫くは、私の役に立ってもらいましょうか。逃げようとしても、逃がしませんよ？少なくとも私は、あなたの事を気に入ってるのですから...あまり失望させないで頂きたいところです。

クリュウはアイテムNo.5 海ブドウ を使用した。

器用が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

クリュウは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。