一面の海。大いなる海

初めてであったのは、海の生き物といいう感じとは関係ない感じの生き物だった。

「テリメインマイケル。テリメインマイケル。ヒトデウーマン」

「・・・・」

「ナニコレ！」

もっと魚とか軟体動物とか居るものかと思いきや、まさかの全部人型。

まぁ、ここはまだ表層。こういう生き物が多いのも普通のことなのかもしれない。

別に人型でも構わないのではあるけれど、主に食べ物が困るのだ。

食べれなくもないとはいえ、海に来ては人型の物を食べ漁るなど、ぱっと見化物の所業である。

「今日のご飯はこれだけですか」

手に持った海ぶどうをぶんぶんと振り回す。

醤油？酢醤油？何か付けて食べるべきなのだろうけれど、

この冒険者縛りではおいそれと道具を創造してもいられない。

せめて何か、こう、塩味以外の味付けが欲しいものだ。

サキはアイテムNo.6 海ブドウ を使用した。

器用が3上がった！

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

サキは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。