旅立ち　Side:??????? それはある日、私にとって何も無い日常を過ごしていた時。 毎日見ていた水鏡に変化があった故、何かが起こるのだろうと確信していた。 水鏡から水が出始め、やがてそれは渦となり…… 気付けば遠方に住まう妹の子が、そこに居た。 「ヨアキム伯父さん、おひさしぶりです。」 私はその子を何度か見つめた後、何故此処に来たかと問うた。 親戚が訪ねて来るという事は、普段であれば普通かもしれん。 …が、私やこやつにとっては普通の事では無いのだから。 「そろそろぼくも、旅をしようと思いまして。」 その子はそう言った。 旅……も良いだろうが、少々軽い。 少々思う所があったので2・3の小言と共に…処遇に困っていた、ある物を取り出す。 霊布に包まれた禍々しい杖……かつて私が住まう場所より、持ち出した物である。 私はそれを差出し、こう言うのであった。

「彼女に、世界を赦す機会を与えてやってはくれないか」 その子は暫し、悩んでいた様だが、やがて口を開いた。 「いや、まぁその、とりあえず何言ってるか分からないんですけれど。」 ……。 こやつこんなにハッキリと物を言うような者なのか。 私は自分の物の言い方に少々後悔しつつも、詳しい話はしなければと思い…"彼女"について語るのであった。

「（他を当たった方が賢明かもしれん。）」 そう、思いながらも、嘘偽り無く"彼女"の正体について——

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

（あなた）は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。