協会の方から聞いてはいましたが、テリメインの海はどうも特殊なようですね。 独自の魔力が満ちており、外世界の能力は制限されるとの事でしたが—— なるほど。 先ほどの探索で感じましたが・・・確かに思うように水を繰れませんね。 普段ならそのぐらいのことは何てことはないのですが、 まるで意思を持って拒むような、頑なな何かを感じます。 世界によっては特有のルール、法則といったものが存在します。 例えば永遠に夜に閉ざされた世界、 一切の動物が存在しない世界、 死と生を定義できない世界、 他世界と完全に隔絶された世界、 ・・・などなど。 そうした世界は、その世界の創造者による趣向が多分に取り入れられて造られるものであったりします。 創造者とは、いわゆる神様であったり、あるいはとても強大な力を得た人であったり・・・。 何かのはずみで偶然出来てしまった世界も存在しますけどね。 さて、テリメインの海に満ちる魔力はそうした世界則によるものなのでしょうか。 テリメインを創り上げた存在の意思によるものなのか、 それとも他の何かによる影響なのか。 まだ探索を始めたばかりですので確かなことはわかりませんね。 気になるのは、魔力による影響として、 他世界から来た者の魔法・能力が制限されるという点ですがー。 もともとテリメインに生きる者達が本来どのような能力を持っているのかわかりませんので、 彼らも実は本来の能力を制限されている可能性もあるかもしれませんし、 やっぱりこれも今はなんとも言えませんけど、 誰かが・何かが外世界からの干渉を拒んでいる、という事も考えられるのではないでしょうか。 仮に干渉を拒んでいるのが世界の創造者の意思だとすると、 私達がここへ来れてしまう事自体がおかしいようにも思います。 世界を創造できるほどの存在であれば、外世界からそう簡単に進入を許してしまうようなことはしないでしょうし。 制限が海の中だけなのも何故なのでしょうか。 制限を掛けるだけの力が無かったのか、それともそれだけで十分だったのか。 うーん。 可能性がない事もないですけど、どちらかというと創造者の意思というよりも、 別の何かによる影響のような気がしてきましたね。 一体何がこれだけのこれだけの魔力を生み出しているのか、 そこが探索のポイントになりそうです。 私の考えすぎで、 深い理由は無くて単純に世界則でそうなってるだけだったらそれはそれでいいんですけど。 今のところ他に何か目的を持って探索することもあんまりなさそうですし、 しばらくはその原因を探してみることにしましょうか。

ティアはアイテムNo.4 シェルボックス（低） を使用した。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

ティアは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。