「おうジンスケ！　元気かくるぁ！」
「……ん？　ああ、きみか。久し振りだねゴンゾウ。僕は元気だよ、代わりに契約した彼も居るしね」
「彼ってなあヒュドラのヤローか？　ありゃいいカラダしてるもんな。俺も譲った甲斐があるってもんだ！」
「あのときは急な話で悪かったね。どうにもネクターとか足りなくってさ。
　ま、余所者に縛り続けられるよりは自由で居たかったでしょ？」
「そりゃな？　出番も無かったしよお……いや、んなこたどうでもいいぜ！
　テメーが元気だってんならそれで十分だ！　なんかヤベー気配がしてたから気になったんだよ！」
「気配？　……んー、まあ、ちょうど兵隊さんに睨まれちゃいるねえ。見つかったら捕まっちゃうかもよ？」
「おっと、そいつはゴメンだな！　じゃあ俺は帰るぜ！　アバヨ！」
「じゃあねー」



　……さて。ヤバイ気配ってのはどっちのことだったんだろうね。ねえ、相棒？
　ちょいとやりそびれたからって一気に吸ってくれたよねえ、ホント。
　その分たしかに力は強まって、器も大きくなったみたいだけどさ。