<Days41>


「ねぇ、ルーシェ。実はちょっと試して見たことが……あるんだけど」

　私はそう突然に話を切り出した。

「何ですか？試して見たい事って」

　当番の夕飯作りをしながら、ルシエ・ソルブランシェが答えてくる。

「たいした事じゃないんだけど、ルーシェに私の学校の制服を着てみて欲しいなって」
「え？学校の制服って、良く祀が着ている、そのブレザーって服ですか？」
「そうそう、いつもと違う雰囲気のルーシェを見てみたいなって……ダメ？」

　思わずお願いのポーズで上目使いで見上げる私の視線に思わず彼女はその料理の手を止めて視線をそらすが、頬を染めたまま小さく頷き呟く様に答えた。

「す、少しだけなら……」
「本当？やった！！それじゃ善はいそげ、だね」
「え？きゃあ！！」

　私はそのまま彼女を抱き寄せるとその着ている服を脱がしに掛かったのだった。


　§§§§§§§§§§§§§§§§


　しばらくくすぐったそうにしていた彼女の服を脱がし終わり、用意していたブレザーを彼女に着せ終わると、私は思わずガッツポーズを取ってしまった。

「ど、どうですか？」

　着慣れない丈の短めの服を着る事になり、スカートの裾を抑えながらどこか恥ずかしそうにする彼女の仕草がとても私にはかわいらしく見えた。

「凄くよく似合ってるよ、私よりも似合ってるかも？」

　その私の言葉にほっとしたような、恥ずかしそうな、それでいて嬉しそうな笑みを彼女は浮かべる。

「そ、そんな事ないですよ。私よりも祀の方が似合ってると思います」
「ルーシェも凄く似合ってると思うよ？」
「も、もう満足ですか？そろそろ着替え直したいんだですが……」

　私は彼女の言葉に少し考えたが、少しばかり意地悪く首を横に振った。

「だーめ、今日は一日その服を着ててよ。その服を着たルーシェをもっと堪能したくなったから」
「ええ？そ、そんな……」
「たまには気分転換になるんじゃないかな？って思って」

　私のその気分転換という言葉に彼女は何か思いついたのか、口を開いた。

「それじゃあ祀は私の服を着てください。気分転換というならそれでおあいこです」
「え？」
「それなら、今日はこの格好でいても良いですよ」

　私は参ったというように両手を挙げた。

「そういう切り返しでくるとは思わなかったよ、それじゃ……」

　立ち上がり服を脱ごうとする私の手を彼女はつかんだ。

「今度は私の番ですよ？」

　そう言って彼女は私に微笑みかけたのだった。


TobeContinued……

今回の日記もルシエ・ソルブランシェさん(2010)をお借りしました、感謝！！