<Days 11>

「なんとか今回は勝てたね……」

　ここのところの連敗続きで自信をなくしていた私は安堵の息を漏らした。

「それにしても……、嫌われた……わけじゃないよね……？」

　この世界に来てからたまたま知り合ったシルマリィ＝ルゥの事を考える。
　彼女に話しかけた時に、怪訝そうな、そしてどこか訝しげに疑いのまなざしで見られた事を思い出す。
　彼女の自分の元いた世界では見た事ない不思議な容姿に心惹かれて声をかけてみたはいいが、彼女の機嫌を損ねてしまったのではないかと不安になる。

「やっぱりここと私の世界では違うんだよね」

　自分のいた世界では学校などで気軽に声をかけられたが、こちらの世界ではそうはいかない事もあるという事を身をもって知った気がした。

「まずはシルマリィさんと仲良く……っていうのは少し違うかな、仲直りって言うのも違うか、でもとにかく何とかするのが先決だよね」

　私はそう心に決めたのだった。

「まずは自分のことをしっかりしないとね」

　仲間達と体勢を立て直すためにしなければいけない事にため息をつき、その柔らかな銀髪を指に絡めるのだった


＊今回の日記はシルマリィ＝ルゥ（65）さんを許可を取りお借りしました。
感謝！！