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……彼女から"もう一人"のこと聞いて、
考えついた方法がこんなにあっさりと成功するとは思わなかった。

目を覚ました"もう一人"は意外にも協力的で、
あちら側の情報はある程度だが、知ることができた。

当然ながら自分に合わない"力"でこんな無茶をすれば、消耗は激しい。
きっと"もう一人"にも……負担はかけているだろう。

このことを知ったら、みんな怒るかな……
それとも、恐れる…………かな？

だけど、彼女がアイツのことを心配している以上、使わない訳にはいかない。
異世界に転送されてしまったのなら、追いかけることができるのは恐らく、僕しかできない。

せめて、渡れることができるときまで——



『力を貸して……もう一人の…………』



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今度は糸……だと……！？ぐあぁぁあとくすぐり攻撃に苦しみながら、勢いをつけて起き上がる。
そして、先程よりかずっと近くなったドールの顔。
べちょり、というかべたりとくっつき、かささささーと糸の届かない所へ移動していった。火傷しないように今のサラマンダーの肌は人肌よりちょっと高めに抑えている。

悲しそうに頷く。

刀を持つ手に力を込め

雪乃「…この快適な涼しさは…もしかして…」

*何かを発見して嬉しそうだ*