世界漂流二十日目

この日記も既に二十となるわけか。
思ったより長くなったものだ。

◆◆この世界について◆◆
慢心もあったが、何より恐ろしきは数の暴力、と言うものであろう。
うむ、好戦的になってはいかんな。
動かず座して待つ、これが一番である、うむ。

○マンモス
見たところ象のようである。
「新説！第二創世記」によると、伝説上の生物であり、巨大な体と長い鼻、強力な牙を持つとされ、中には山のような巨体であらゆる生物の頂点に立っていたのではないか、と書かれている。
そもそも、この第二創世記自体が伝説レベルの歴史について書かれた本なのだから、伝説の中の伝説、と言う奇妙な事柄であると言えよう。

その伝説の中の伝説が目の前にいる、と言うのもまた奇妙な話ではあるな。

○スカイスピリット
私の言葉に直すと「空の魂」
以前ナイトスピリットというエンブリオを手に入れているが、これは夜と同時に騎士を意味するナイトであった。
このスカイスピリットは、なんともまぁ天候を操る、ような事が出来るようだ。
さて、これの厄介な所は個々の能力変化させるところであろう。
偏にスカイスピリットと言っても、行動次第で能力が変わる。
また、時が経つごとに強くなっていくのも特徴である。
変化させた能力の中に、ヤツの攻撃に追随する攻撃があるのだが、これの力は何故か倍々に上がっていくから要注意、と言うヤツだろう。

○スライム
以前に「アクアスライム」という物にあった事があるが、アレとは別物のようだな。
うむ、言うなれば物を溶かす特性を持っているようだ。
……溶かして捕食はできんし、実に謎な生物だ。

　不労所得…それは動かずにして働くという怠け者たちの永遠の憧れ。
　社長が社長を自称するようになったのも、この不労所得に憧れたことが原因だ。

　そして、自分よりダメだと思っていた人間がその境地に至っている。
　この事実は彼に大きな衝撃を与える。

　一度下に見た人間が自分より上の位置にいる。
　そのような場合、人が取る行動は大きく分けて2つに分けられる。

　1つはプライドのため、相手が自分より上であると認めないこと
　もう1つは実利のため、相手を認め助言を願うこと


　社長は、当然……
　

　喜んでプライドを投げ捨てた。
　今にも飛びかからんとするような、必死の形相を浮かべている。