世界漂流七日目

◆◆この世界について◆◆
○ブランチマン&庭ガールズ

こう書くと新手の芸人に見える。
まぁさして言うなれば、自らの危険を顧みずにタックルをしてくる恐ろしいヤツであった。

あっさりとギラもヴァンエッタも倒れおったため、必然的に私もタックルを貰って倒れた。
と言うかあれは人間業なのだろうか、と。

後で聞いた話だが、他にも挑んではタックルで押し返された者が多数いたそうな。
……まぁ、何を素直に正面から城に向かってるんだ、っていう話でもあるが。

そもそも平原かと思っていたこの道は、城の庭だと知って驚愕である。

▽▽エンブリオについて▽▽
少し進展があった。
ウンディーネのエンブリオから、新たに"力"を抽出することができた。
この世界の言葉で言うと"ギフト"と呼ぶそうだ。

今までもエンブリオから"力"を貰うことで擬似的な術式を扱うことは出来たのだが、どうやらこのギフトとやらは具現化精霊で言う所の恩恵が受けられるようだ。
ようは勝手に使ってくれる術式ということだな。

これらのことから考えるに、エンブリオ───
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┃ここから数十ページに渡って理論やら計算式が書かれている┃
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と言うことで、このエンブリオ、少なからずこのウンディーネとやらは形を成した具現化精霊の卵、と言う捉え方が正しいだろう。

◇◇同道する仲間について◇◇
○ギラ
あの堅そうな鎧でもあのタックルの前にイチコロであった。
──というかまぁ、やはり予想通り程度と言う所でもあったわけだが。
どうにも違和感の正体が少し掴めた気がする。
見た目のごつさの割に中身がさっぱり合わさってない。
華奢なアイドルの体にマッスルボディビルダーの魂が入った感じというか、まぁそんなところだろう。
そもそもあの鎧に呪われた云々とか言っていたのだ。
──実はあの中身、空だったりするのか？


○ヴァンエッタ
こちらはそもそも突っ込んでは見事に反撃をもらって倒れるという、ある意味役立たずっぷりを見せた。
まぁ単純な実力差が大きすぎたので、自慢の速度も意味が無かったという所だろう。
漫画草紙あたりならば、これをバネに修行編、リベンジ編となるのだろうが──


○○これからについて○○
まぁなんと言おうとも、私の力不足も重なり正面から進もうにも、何かと不足しているという結論に至った。
そこで話し合った結果に得た方向性だが、

一つは野生のエンブリオ、ケットシーのような特殊なエンブリオを得て"力"を新たに得ること。
これに関しては水辺や砂地に行くと良いという情報を得ている。

一つは装備、素材の新調。
これは周囲から得た情報によると、森林・山岳と言った道無き道を進むと見つけられるそうな。

はてさて、どうしたものかな？