この大陸は、セルフォリーフと生態系が極めて似ている。ボクはそう思った。
もしかしたら、メルンテーゼは次元階層が極めて近い場所にあるのかもしれない。
違うのは、あちらの大陸ではどちらかと言うと生き物たちはこちらに好意を寄せてくるものが居た。しかし、こちらは全く違う、攻撃的な面を大きく出している。
暴走かわからないが、エンブリオと呼ばれる特殊生物もこちらに牙をむく。倒して強引に契約に持っていくのがこの世界では普通のなのだろう。
ボクにはどうも、それが苦手だった。

まぁ、なにはともあれセレナがボクのエンブリオになってくれたので戦闘は問題なかった。
ちょっと調子は悪いものの争音術も上手く使えないことはないし、戦闘以外での問題もなくなかった。

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ある日、戦闘を終えて帰ろうとすると足元に一匹の猫が擦り寄ってきた。
その猫は見たことはないし、擦り寄ってくる理由もわからない。第一、ボクはそういう一方的な愛情を向けられるのが苦手だった。

ボクはそう言うと、猫に背を向けて、逃げるように走り去った。

次の日、目が覚めたボクは驚いてしまった。キャンプ地にあの猫がまた居たからだ。

そう言っても、猫は首を傾げてにゃーと言うだけだった。

昼過ぎ、猫を抱いて困っているボクの姿を見かねたのか、セレスはポンと猫の上に飛び乗る。
ボクの膝の上で眠っていた猫は、面倒くさそうにセレスを一瞥すると、再び寝てしまった

その言葉に思わず首を傾げてしまった。

その問にセレスは欠伸で返す。

コクリと頷くセレス

次の戦いで、ウルフに勝ち新しいエンブリオを手に入れる。ボクのところに来たその姿は歌をうたう犬であった。
前は猫で次は犬。なんだかアンバランスなのかバランスがいいのかわからなくて笑ってしまった。
猫も犬も実際の戦闘では戦ってくれないが、ボクに確実に力を貸してくれているということが分る。
力を貸してくれる理由は分からないが、貸してくれるのであれば借りよう。そう思った。

　　　　　　　すう、と息を吸って続ける。

と言った後に、ラーフィーの胸を少し触って揉んでいた

ようやく もふもふ され終わり、心底ぐったりしている。
存分に触れとは言ったが、本当に存分に触られるとは思っていなかった。

慌てふためき。叫び疲れて、肩を上下させながら深く息をつく。

ヒュペというのが人名であろうとは予測したが、何処の誰かまではわからない。
なにしろ、つい最近まで洞窟の奥で封印されていたのだ。世界の常識は自分の非常識である。

自分には理解できない難しい独り言を、笑顔で黙って聞きいる。

医師団のことを聞いて、ふふ、っと笑う。